FXの一つの選択肢として、自動売買があります。
その名の通り、自動で売買して利益を上げてくれるワケですから、トレードに時間が取れない会社員などにはもってこいの手法となります。
ただし、EAは、きちんとした金融商品取引業の認可を受けた会社が扱うものを使用してください。
そういった所であれば、個人が開発したEAであってもきちんと審査のうえ販売されており、詐欺などの心配はありません。
ゴゴジャンが発売するEAであれば、自動売買の事がよくわからない人でも比較的安心して購入・運用できます。
どうも。
ゴゴジャンでの大人気EA【AI Rig 03(サード) -EURJPY M15】をポートフォリオに組み入れ、日々自動売買で稼いでいるヒロセです。
この記事では、私も運用している【AI Rig 03(サード) -EURJPY M15】の詳細な分析・検証を行ったデータを公開しています。
レポートで公開しているバックテストデータは全て、現状で最も信頼できるテストができるTDS(Tick Data Suite)を使用してスプレッド変動で行っています。
実は、このレポートは当ブログからのEA購入特典として用意したものですが、既に購入していただいた読者様からのリクエストにより、一般公開に踏み切りました。
このレポートを参照することで、AI Rig 03のメリットを最大限引き出し、あなたのFX運用の助けとしていただけると幸いです。
目次
TDSを使用したスプレッド別のバックテスト比較
EA運用におけるスプレッドの違いは、純利益に大きな差をもたらします。
だからこそ、運用口座別にスプレッド補正を行ったバックテストには大きな意味があります。
当レポートでのバックテストは次の3通りで行っています。
1.スプレッド補正無しバックテスト
2.海外口座(XM)での運用を想定したバックテスト
3.XMでキャッシュバックサイト経由を想定したバックテスト
※海外口座でのFX運用は、必ずキャッシュバックサイトを経由してください。
当特典ではTariTali経由を想定しています。
バックテストレポートは、クオンツアナライザーで年月度別の損益計算を行っています。
スプレッド補正の基準値
スプレッド補正には、TariTaliのXMのページに記載された実質取引コストの表を参照しています
。
XMでTariTaliを経由しない場合は、【平均スプレッド】を、TariTaliを経由する場合は【実質取引コスト】を運用スプレッドとして採用し、TDSで補正を行います。
※参照:TariTali対応業者一覧
表でのキャッシュバックはオートリベート口座のものとなっていますが、補正は通常キャッシュバック口座での0.85pipsにて行います。
スプレッド補正無しバックテスト
補正無しのバックテストでのEURJPYのスプレッドはデューカスコピーの値を使用し、中央値は1.2pipsとなっています。
※レポート作成時のデータ
テストレポート
・テスト期間:2010年1月1日~2023年4月7日
・初期証拠金:100万円
・Lot:0.1(1万通貨)
・純益:294万8312円
・総利益:583万7506円
・総損失:-288万9194円
・プロフィットファクター:2.02
・期待損益(1トレードの利益):489円
・絶対ドローダウン:83万9194円
・最大ドローダウン:84万9228円
・相対ドローダウン:84.08%
年月度別損益額
ところどころに利益額0の月があります。
特に2019年5月から9月までの5ヵ月間、全く利益が上がっていません。
このEAは買いポジションのみの運用となっておりますので、逆行して戻ってこない場合、ナンピンポジションを抱えたままこのような事態になることがあります。
だからこそ、プラススワップでの運用が重要となります。
EURJPYの買いスワップがマイナスとなった場合、含み損が解消した時点で速やかに運用を停止してください。
何もしていないのに資金が減っていくストレスは想像を絶します。
※損益単位は仕様上$となっていますが、実際は円で表示されています。
年月度別獲得PIPS
初年度は大きくマイナスとなっていますが、他の年は月単位でマイナスになっているところはありません。
2023年4月の獲得pipsがマイナスなのは、テスト終了時の保有ポジションが抱えていた含み損になります。
XMでの運用を想定したバックテスト
XMでの運用を想定するにあたり、スプレッド補正無しのバックテストを基準として、スプレッドの加算をTDSのティックデータ設定で行っていきます。
実質取引コストの表を参照すると、XMでのEURJPYの平均スプレッドは2.3pipsです。
スプレッド補正無しのデューカスコピーのスプレッドは1.2pipsでその差1.1pipsとなります。
従って、XMでの運用を想定したバックテストでは、1.1pips=11ポイントをスプレッド加算値として入力します。
テストレポート
・初期証拠金:100万円
・Lot:0.1(1万通貨)
・純益:249万1412円
・総利益:526万6493円
・総損失:-293万5081円
・プロフィットファクター:1.85
・期待損益(1トレードの利益):472円
・絶対ドローダウン:84万3636円
・最大ドローダウン:85万2133円
・相対ドローダウン:84.50%
年月度別獲得額
年月度別獲得PIPS
TariTali経由での運用を想定したバックテスト
実質取引コストの表を参照すると、XMでTariTaliを経由した場合のEURJPYの実質スプレッドは0.74pipsです。
表でのキャッシュバックはオートリベート口座の0.9pipsのものとなっていますが、通常キャッシュバック口座では0.85pipsなので、実質スプレッドは0.74+(0.9-0.85)=約0.8pipsとなります。
スプレッド補正無しのデューカスコピーのスプレッドは1.2pipsで、その差-0.4pipsとなります。
従って、TariTali経由での運用を想定したバックテストでは、-0.4pips=-4ポイントをスプレッド加算値として入力します。
テストレポート
・初期証拠金:100万円
・Lot:0.1(1万通貨)
・純益:315万5040円
・総利益:600万2450円
・総損失:-284万7409円
・プロフィットファクター:2.11
・期待損益(1トレードの利益):505円
・絶対ドローダウン:83万8926円
・最大ドローダウン:84万9319円
・相対ドローダウン:84.06%
年月度別獲得額
年月度別獲得PIPS
比較表
以上で、スプレッドの違いによる3パターンのバックテストのデータが揃いました。
それぞれのパターンでの実質スプレッドと、主要なテスト結果を比較表にまとめてみます。
※補足
XM単体でのバックテストでは反映させていませんでしたが、XMの運用では、それだけでもXMPというポイントが貯まり、ボーナスや現金に換金できます。
ここでは、XMPを現金に換金するものと仮定し、XMとTariTaliの純益の差から、XMPを利用した場合の補正を行います。
この補正を行う事により、TariTaliを使用することで得られるキャッシュバック額詳細が判明します。
計算方法は次の通りです。
純益の差に、(キャッシュバック+XMP)合計に対してXMPの割合をかけることで、XMPの現金換金額が算出されます。
計算式は次の通りです。
(315-249)×0.66/(0.85+0.66)=約29万円
XMPの現金換金額が29万円となりますので、TariTaliのキャッシュバック額詳細は次の通りです。
(315-249)-29=37万円
TariTali経由でEA運用するだけで、この37万円が直接あなたの銀行口座へ振り込まれるというわけです。
全ポジション損切り時の詳細検証
損益グラフを確認すると、テスト開始直後に大きく落ち込んでいるのがわかります。
この部分が、全ポジション損切りが発動したタイミングになります。
デフォルト設定では全てのポジションが成立した時に、最後のポジションから200pips下落したタイミングで発動されます。
※参照:【AI Rig 03(サード) -EURJPY M15】 商品ページ
せっかくバックテストで全ポジション損切りが発動したので、クオンツアナライザーを使用してトレード詳細を検証していきましょう。
全損時のポジション推移
こちらの画像は全ポジション損切り時の、8ポジションの推移です。
①が建値、②が決済値、③が損益データです。
132.54円から122.25円まで10.29円に渡って買い下がり、120.25円で全損です。
つまり、41日かけた12.29円の下落で全ポジション損切りが発動したことになります。
割とあっさりと損切りが発動したように思えますね。
では、12円ちょっとの下落を受ければ毎回全損が発生するのか?と言えば、そうではありません。
当時のチャート推移
これが当時の日足チャートです。
全損時の下落幅は14円弱で比較的緩やかな下降となっています。
その後5月4日から6日3日で約15円のより急激な下落が起こっているのがわかりますよね。
しかし、この下落では全損は発動していません。
この時のトレード詳細を、クオンツアナライザーで見てみます。
124.93円から113.805円まで11.125円に渡って買い下がっていますが、4ポジションしか建てていません。
その後、120.43円で4ポジション同時決済によりトータル利益を残しています。
この検証でわかることは、
トラリピのように単純に下落に伴って等間隔にポジションを建てるわけではない
ということです。
つまり、急落時に多くのポジションを建ててしまわないようなロジックが組み込まれていると推測されます。
AI Rig 03の開発に相当な時間と労力がかけられている事がわかりますね。
ビジュアルモードでのバックテスト比較
次に、全損時とその後の急落時の、より詳細なトレードの様子を検証するために、ビジュアルモードでのバックテストを行っていきます。
全損時バックテスト
・エントリー時
比較的緩やかな下落中に、ナンピンを行い平均取得単価を下げながら最大数の8ポジションを建てた状態です。
ポジションが増えるたびに、TP(利益確定ライン)が変更されてきたのですが、一度もTPに達せずこうなりました。
・エグジット時
その後、一旦上昇していきましたが、TPにまでは至らず、再下落。
全ポジション損切りとなっています。
急落時バックテスト
3日間で15円以上という大幅な急落にもかかわらず、4ポジションまでしか増えず、保有4ポジションの平均取得単価の上に設定されたTPに達して、トータル利益を出して決済されています。
比較表
12円の下落で全損に至った場合と、15円の急落でも利益が出た場合の何が違うのか?
各ポジション間の間隔の開きを、建てた時間差とレート差で表にしてみました。
全損時ポジション差
急落時ポジション差
全損時は比較的狭いレート差でポジションを建てる時間差が大きく、急落時はレート差が広く時間差は少ない事がわかります。
急落時には単純に下落に伴ってポジションを増やしていくのではなく、時間や他の要素も考えられていることがわかります。
想定外の指標発表や、フラッシュクラッシュなどの急落を考慮したロジックだと思われます。
さすが、売れているだけの事はあり、よく考えられているEAだと感じます。
損切りをするか保有するかの考察
バックテストの結果、2010年1月の下落で全ポジション損切りが発動する事がわかりました。
損切り時の平均取得単価は126.919円、総ポジション数が8万通貨、損切りレートが120.25円ですから、損害額は※53万3500円となります。
※計算値
では、その後、EURJPYのレートがどうなったのか確認してみます。
全損時の損切りレートが赤ラインの120.25円、青ラインが利確ラインの127.003円辺りです。
つまり、損切りせずに耐えていれば利確していたという事です。
では、損切りはしない方がいいのか?というとまた別の話になります。
仮に損切りせずに保有していて、利確レートまで上昇しなかったとします。
チャートに表示されている範囲に限っても、その後105円付近まで下落しています。
平均取得単価126.919円の総ポジション数8万通貨を105円まで保有していたら、含み損はいくらになるでしょうか?
(126.919-105)×80000=1753520
というわけで、105円時の含み損は175万3520円になります。
これ、耐えられますか?
この場合の下落幅は22円程度であり、EURJPYではそれほど珍しくない下落と言えます。
つまり、運悪く全ポジションを保有してさらに下落するなら、潔く損切りロジックに従った方がいいということです。
もちろんファンダメンタル分析の結果、自己責任でパラメータ変更を行い、保有しても構いません。
その場合のファンダ以外のおすすめ保有条件を挙げておきます。
・条件1:資金に対しての含み損の割合が少ない事
例えば、上記した含み損175万3520円を抱えてしまっても、資金が1000万円以上もあればそれほどストレスを感じることなく保有できますよねって話です。
・条件2:プラススワップであること
プラススワップであれば、保有しているポジション量に対して日々スワップ額が増えていきます。
何もしなくても資金が増えていくワケですから、保有に対してのストレスはむしろ楽しみになるハズです。
AI Rig 03の運用方法
EAでの自動売買を行うにあたり、資金管理とEAの特性を把握しておくことが重要です。
資金管理が出来ていないと、損失が出た場合、運用を続けられなく可能性があります。
AI Rig 03は優れたEAですが、万能ではありません。
デメリットを把握し、いざという場合の準備をしておくことで、落ち着いて対処できるハズです。
ほとんどの人がEAで儲けられないのは、ロットが大きすぎて1回のドローダウンで資金が尽きてしまうか、EAが信じられなくなって稼働を止めてしまうからです。
FXをやめてしまうとFXで儲けることはもうできません。
AI Rig 03の資金管理
AI Rig 03を運用する場合、自分の資金量でどのくらいのロットを運用すればいいのか迷われると思います。
そんな場合は、資金量に対しての損切り額の割合で考えるといいでしょう。
AI Rig 03で1万通貨を運用した場合の全ポジション損切り額は※53万3500円です。
仮に初期資金が50万円だった場合、EAによる損切りを待たずしてロスカットで証拠金を残して全損、もしくはゼロカットで所持金0となります。
※計算値
では初期資金が500万円だった場合の損切り額の割合はどうでしょう?
500万に対しての53万ですから、ほぼ1/10ということでそれほど痛くは感じないでしょう。
が、資金効率という面でいえば、効率はいいとは言えません。
販売ページでの推奨ロットは100万円あたり1万通貨とされていますが、私のお勧めする初期資金と運用ロットは、100万円あたり5000通貨です。
5000通貨であれば、全損時の損害額は26万7000円ほど。
つまり、資金の変動とともに、全損額の割合を1/4程度になるようロット調整をしていれば、資金効率のいい運用ができるのかと思います。
ちなみに、私の場合、現状の資金300万程度に対して0.1Lotとなっています。
これで、完全放置で月に2~3万は入ってくるワケです。
楽ちんそのものです。
AI Rig 03のデメリットと対策
AI Rig 03はスキャルピング要素とナンピン要素を組み合わせた、非常に優れたEAです。
しかし、どれだけ高性能なEAであっても、どんな相場でも儲かり続けるわけではありません。
ここからはデメリットと注意するべき点について主に解説していきます。
デメリット
AI Rig 03のデメリットはナンピン時にあります。
上記の通り、ナンピンが裏目に出て、全ポジション損切りにかかる場合もあります。
それはいつくるか誰にもわかりません。
スキャルピングで日々利益を上げているうちは問題ないのですが、レートがどんどん逆行して含み損とナンピンポジションが増えてきた場合、何か月もトレード益が出ない場合があります。
もう一度年月度別損益表を貼ってみます。
2019年の5月から9月まで利益0の月が続いています。
この間、保有しているポジションに付与されるスワップがプラスであれば、まだいいんですよ。
5ヵ月も保有していれば決済した時に、結構な額になるでしょうしむしろホクホクです。
が、毎日スワップを払う
マイナススワップ
だったらどうですか?
大事な事なので繰り返しますが、何もしなくてもお金が減っていくストレスは異常です。
ポジションを決済しようにも、含み損がある状態では切るに切れず、ずるずるとマイナススワップを払い続けることになります。
しかも、いつ終わるともわからないうえに、全ポジション損切りになるかもしれない状況です。
最悪じゃありませんか?
対策
ナンピンをしてポジションが増えてしまうと、簡単には決済できません。
だからこそ、絶対にマイナススワップでの運用をしてはいけません。
EURJPYの買いスワップがマイナスになったら、即座にEAの運用を中止すべきです。
仮にポジションを抱えた状態でスワップがマイナスに反転した場合、含み損額によっては即刻損切りも検討しなければいけないでしょう。
つい数年前までEURJPYのスワップは売りがプラスでした。
その当時から売りポジションを保有しているトラリピ勢はみんな悲鳴を上げています。
しつこいようですが繰り返します。
EURJPYの買いがマイナススワップになったらAI Rig 03の運用を停止してください。
というワケでAI Rig 03のデメリットと運用時の対策をまとめると次のようになります。
2-1.AI Rig 03のデメリット
・ナンピンが裏目に出た場合の全ポジション損切り額が大きい
・EURJPYの買いスワップがマイナスになった場合、保有ポジションに対して支払う必要がある
2-2.対策
・全ポジション損切りの割合いを運用資金の1/4程度になるようロット管理する
・EURJPYの買いスワップがマイナスになった場合は運用を停止する
以上を徹底して運用を続ける限り、AI Rig 03はあなたに利益をもたらし続けてくれるハズです。
まとめ
EA運用は正確なバックテストとフォワードテストにより、テスト通りの結果が出る事を確認していれば、安心して運用できます。
EAの特徴を知り、いざという時に起こりうる損失を把握しておくことで、『こんなハズじゃなかった』といった事態を防ぐことができます。
EAに限ったことではなく、FXをやめてしまうとFXで稼ぐことはできません。
※非常に大事なことなので繰り返しています。
EAで稼ぐコツは『信じて継続する』ことです。
EA運用をやめてしまう原因のほとんどが、大きな損失を出してEAを信じられなくなることです。
一時的なドローダウンが起こっても、そのまま運用を続けていればトータルで儲かる事が理解できていないことが原因で、一番損したところでやめてしまうワケです。
だからこそ、やるべきことを尽くして
『EAに任せていたら最終的に儲かる』
といった心境に達したら、なるべく放置運用を行う事が望ましいです。
まさに『人事を尽くして天命を待つ』とか『果報は寝て待て』の心境ですね。
【AI Rig 03(サード) -EURJPY M15】の詳細検証は以上となります。
あなたが【AI Rig 03(サード) -EURJPY M15】をポートフォリオの一部とし、末永くEA運用で資産を増やし続けられるよう願っています。