どうも。
コロナショックで170万円を損切りした男、ヒロセです。
私は、高金利通貨の買いトラリピを専門に運用してきました。
これまでは売りスワップのハゲしさから、高金利通貨を売ることはカケラも考えていなかったんですが、今はちょっとだけこう思ってしまいます。
『コロナショックの下落中に両建てでヘッジしていたら、損切りはしなくて済んだかも・・』
というわけで、両建てについて深掘りしてみましょう。
※ヘッジ:リスクを避ける為に備えておくこと
ポイント
損切りがイヤなら両建てすればいいのでは?
両建てのメリットデメリットは?
効果的な使い方を知りたい
このような疑問にお答えします。
この記事では、『両建てで損切りが回避できるのか』をメインとして、両建ての有効な使い方を解説します。
両建てを同数量行うことで、含み損益はほぼ固定できます。
トラリピは損失を確定しないことが大事ですから、うまく使えば有効に思えますよね。
しかし、それは『机上の空論』ともいえるものでした。
なぜか?
それは記事を読めばわかります。
それではいってみましょう。
注意ポイント
FX会社により両建てができないところもあります。
また設定の変更が必要な場合もありますので、事前に公式HPで調べてからトレードを行ってください。
目次
両建てで損切りは回避できるのか
ちょっとこのチャートを見てください。
コロナショックの初動が始まったのが2月後半です。
それまでは買いトラリピを運用していました。
それまでにない下げ幅で1週間連続で下落し、5.6円を明確に割った『①』あたりで買いポジションと同数を売ったとします。
すると、含み損益はレートの影響を受けなくなります。
そして、下落が落ち着いた『②』あたりで売りポジションを買い戻し、両建てを外します。
コレができていれば、少なくとも損切りはせずに済んだことになります。
最高ですね!(о´∀`о)
次にこのチャートをみてください。
2月後半をチャートの最新へ移動したチャートです。
両建てするタイミングは、リアルではこのように表示されています。
で、ちょっと考えてみて欲しいんですよ。
ここで売れますか?
チャートが表示された後ではなんとでも言えるんです。
FXっていうのは先が見えないから難しいんです。
もっとわかりやすく例えるならこうです。
これはアベノミクス時の米ドル円チャートです。
『①』で買って『②』で売れば大儲けですよね!
でもそれは『あとになったから言えること』です。
これが前もってわかっていれば誰だってそうしますよね。
両建てで損切りを回避しようとする行為はこれと同じってワケです。
つまり、
『両建てで損切りは回避できるのか』
という問いに対する答えはこうなります。
ポイント
できる!
ただし、『未来』がわかっていれば
未来がわかる人なんていませんよね・・
つまりは、
狙ってやるのは無理
ってことです。
コレが冒頭で、『机上の空論』といった理由です。
有効な両建て戦略とは
じゃ、両建てっていうのは無駄なんでしょうか?
正直な話、両建てには賛否両論あります。
長く生き残っているベテランほど、
『両建てに意味はない』
『両建てして生き残ってるヤツはいない』
などと言ってる人が多い気もしますね。
私にしたところで両建てを上手に使って儲けたことはありません。
しかし、何事も使いようだと思っています。
どんなことにもメリットとデメリットがありますよね。
つまり、
メリットをうまく生かし、デメリットを抑えること
で、有効に運用できると考えます。
両建てのメリットデメリット
では、両建ての有効な生かし方を考えるために、メリットデメリットを挙げてみます。
メリット
・トータルでレートの影響を受けなくなる
・買いと売りで決済タイミングをずらせる
・どちらかに含み損が発生すればもう一方は含み益になる
デメリット
・スプレッドが倍必要になる
・どちらかが必ずマイナススワップになる
・同じ会社だとマイナススワップが多いことがほとんど
次項から、有効な両建て戦略を3つご紹介します。
それが、
・異業者間両建て
・決済トレールとの組み合わせ
・節税
です。
両建て戦略にはFX会社の特徴をうまく利用することが大事です。
異業者間両建て
同じ会社で、同じ通貨ペアを両建てするとほとんどの場合、
マイナススワップの方が多くなります。
つまり、両建て期間が、
長期になればなるほど損していく
ワケです。
例えば、私がランド円を運用していたLION FXの2月当時のスワップはこんな感じ。
・買いスワップ:15円
・売りスワップ:‐25円
損切り前は75万通貨保有していたので、両建てすると1日750円ずつ損する計算になります。
※計算式:(15-25)×75
ところが、
FX会社が違うと同じ通貨ペアでもスワップポイントは違う場合があります。
ここで、DMM FXの当時のランド円のスワップをご覧いただきます。
・買いスワップ:9円
・売りスワップ:‐10円
LION FXで75万通貨のランド円『買いポジションを保有』しているとします。
同時にDMM FXで75万通貨の『売りポジションを保有』していればどうなりますか?
1日に375円ずつ儲かる計算になります。
※計算式:(15-10)×75
異業者間両建てをうまく使うと、
レート変動の影響を受けずにスワップ益がもらえる
というワケです。
DMM FXはマイナススワップが少なく異業者間両建ての『売り口座』として優れた特徴を持っています。
決済トレールとの組み合わせ
FX会社によっては『トレール注文』といった注文方法があります。
参照:ヒロセ通商 トレール注文とは
両建てしたポジション両方に『決済トレール』を設定することで、
逆行したポジションの損切りと、反対ポジションの利益を伸ばすことが同時にできます。
例えば、『トレール幅10銭』と設定したとします。
両建てした地点から、レートが10銭上昇すると、
売りポジションが損切りされ、
買いポジションには10銭分の含み益が発生します。
さらにレートが10銭上昇すると、決済値もさらに10銭上昇し、
この時点で負けはなくなります。
つまり、レートがどちらに変動しても、
どちらかのポジションが利益を確定できる可能性が高い
というワケです。
便利過ぎますよね♪d(´ω`*)
トレール注文は、
などで運用できます。
※注文方法の解説はこちら。
節税
買いと売りで決済タイミングをうまくずらすと、節税ができる場合もあります。
例えば、年末が近い時期に『50万円の確定利益』があるとします。
このままだと税金を約10万円払わなければいけません。
そこで、調整用の通貨ペアで両建てを行っておきます。
レートが変動すると、どちらかが含み損、もう一方が含み益になりますよね。
このうち、
含み損が出た方のポジションを決済して損失を確定させ、年末の『確定利益を20万円以下に調整』します。
次に、年度が替わってから、反対側のポジションを同数だけ決済すればいいんです。
こうすることで、
リスクを少なく抑えながら節税をすることができる
というワケです。
この場合、調整用の通貨ペアを長期保有する必要性から、
『スワップ1本値』の会社を選ぶ
ことが大切です。
スワップ1本値を採用しているFX会社は、
になります。
まとめ
お疲れ様でした。
この記事では、『両建てで損切りは回避できるのか』と、『有効な両建て戦略の方法』を解説しました。
・両建てで損切りは回避できるのか:狙ってやるのは無理
・両建てを有効に運用する方法はある
・有効な両建て戦略:異業者間両建て、決済トレールとの組み合わせ、節税
・異業者間両建て:レート変動の影響を受けずにスワップ益がもらえる
・決済トレール:どちらかのポジションが利益を確定できる可能性が高い
・節税:リスクを少なく抑えながら節税をすることができる
・両建て戦略にはFX会社の特徴をうまく利用することが大事
以上、こんなところです。
両建てをリスクヘッジとして利用することは、あまりお勧めできそうにないですね~
レート急変時には、潔く損切りをした方がストレスがなさそうです。(;´・ω・)
しかし、どんなことも利用の仕方で有益にできるハズです。
要は使い方ってワケです。
この記事で挙げた『両建て戦略3つ』にしてもメリットデメリットがありますから、よく理解してうまく活用してくださいね!
それではこの辺で。
どんなことでもうまく使ってあなたの利益に変換してみてください。
ヒロセ