どうも。
なんでも試してみないと気が済まないバックテスターヒロセです。
ポンド円の特徴として『値動きが激しい』ことがあります。
値動きが激しいのであれば、レートの上下動を利益に変換するトラリピとは相性がいいんではないでしょうか。
一部の裁量トレーダーの間では、動きがハゲしすぎて、
『殺人通貨』
との異名まであるほどです。
ということは、
手動トラリピなら死ぬほど儲かるってことですよね!デュフフ( ´艸`)←適当w
ポイント
どの位の資金があればいいのかな?
具体的な設定と利回り見込みが知りたい
このような疑問にお答えします。
この記事では、ポンド円のトラリピ設定を3パターンと、それぞれのバックテスト結果を公開しています。
値動きが激しいと言われているポンド円なので、ちょっと期待してしまいますね♪d(´ω`*)
バックテストの結果を見れば、運用で見込める大体の利回りとより有利な設定がわかりますよ。
是非あなたのトラリピ運用の参考にしていただきたいと思います。
メモ
OANDA Japan デモ口座でのバックテストは結果にスワップが反映されません。
スワップを含めたテスト結果が知りたいのなら、スワップ額を指定して算出するツールが公開されているので、そちらを参照してください。
ツールの使用方法はこちら。
目次
ポンド円トラリピ
冒頭でも言ったように、ポンド円ってめっちゃよく動くんです。
下がったり上がったりを繰り返すのなら、
トラリピでガンガン儲かるハズですよね!
ただし、トラリピには、
想定レンジの範囲内で動く場合に限る
という前提があります。
そして、想定レンジは狭いほど、
資金が少なくて済み、利回りが上がります。
つまり、トラリピ運用をする通貨ペアには、
・値動きは激しい方がいい
・でも、動く範囲は狭い方がいい
という、ある意味逆の性質が求められるってワケです。
ツンデレか!
( 'д'⊂彡☆))Д´) パーン
『じゃ、ポンド円はどうなの!?』
って気になりますよね?
それではコレから、
ポンド円のトラリピ設定の決め方と、
その設定で過去運用した場合の成績
を、解説いきますよ~d(´ω`*)
トラリピがわからない人はこちらの動画をご覧ください。
さらに詳しくはこちら。
結果
今回、3パターンの利確幅でバックテスト検証を行いました。
早速結果をみていただきましょう!
各利確幅毎の年利を、表とグラフにまとめています。
※表はコンマ1以下四捨五入
米ドル円、カナダドル円に比べ、パフォーマンス的に見劣りする感じですね・・(;^ω^)
理由は後ほど解説します。
トラリピ設定
以上の結果になったトラリピ設定を公開します。
まずは、同条件でテストを行うために、
全ての利確幅での共通設定を決めておきます。
共通設定
・通貨ペア:ポンド円
・テスト期間:2015年10月1日~2020年9月30日
・スワップポイント:反映せず
・スプレッド:0.5銭
・手法:ハーフ&ハーフ
・想定レンジ:127~184円
・初期証拠金:必要資金合計を適用(運用試算表にて算出)
・利回り:初期証拠金に対する『総利益』『純益』それぞれの割合
・利確幅=トラップ幅
想定レンジの設定方法
想定レンジは必要資金額に関係します。
実際の5年分の過去チャートを参照して、全ての設定に共通のレンジを決定しています。
ポンド円期間チャート
期間チャートのほぼ全てのレートの動きをカバーできるように、レンジを想定します。
想定レンジを上下半分に分け、下半分を『買いゾーン』、上半分を『売りゾーン』に設定します。
想定レンジ
・全レンジ:127~184
・買いゾーン:127~155
・売りゾーン:156~184
利確幅、トラップ本数、通貨量
各設定の決め方は次の通り。
・利確幅:各ゾーンの高低差が2800pipsなので、割り切れる値で3パターン設定
・トラップ本数:高低差÷利確幅+1で算出
・1本あたりの通貨量:利確幅が広くなるごとに倍増
利確幅 | トラップ本数 | 1本あたり通貨量 |
100pips | 29本 | 1000 |
200pips | 15本 | 2000 |
400pips | 8本 | 4000 |
1本あたり通貨量単位は1000通貨なので、
総通貨量を全て同じにすることはできません。
ですので、各設定に対しての必要金額合計を算出し、
必要金額に対しての利回り
を比較することで条件を同等とします。
必要資金額の算出
想定レンジとトラップ本数が決まったので、
運用試算表に証拠金が多く必要な『売り設定』を入力して必要資金額を調べます。
運用試算表の使用は口座開設が必要です。
利確幅100pips
例として、利確幅100pipsのトラリピ設定で必要資金合計を算出しました。
・利確幅100pipsの必要資金:619,400円
となります。
同様に、他の利確幅の必要資金を算出した結果、
このようになりました。
利確幅 | 必要資金 |
100pips | 619,400円 |
200pips | 640,800円 |
400pips | 683,520円 |
MT4入力
バックテストに必要な数値が全て揃ったので、MT4へ入力していきます。
例として、一番狭い利確幅の設定方法を貼っておきます。
ストラテジーテスター
ストラテジーテスターに共通設定を入力します。
・EA:千刻
・通貨ペア:GBPJPY
・モデル:全ティック
・期間指定:2015年10月1日~2020年9月30日
・期間:M1(1分足)
・スプレッド:5(0.5銭)
エキスパート設定
1:ロット、0.01(1000通貨)
2:レンジ最高値:買い155、売り184
3:レンジ最安値:買い127、売り156
4:トラップ幅:100pips
5:利確幅:100pips
6:トラップ本数:29本
※青枠が売りの想定レンジ
このように、各設定を変更しながらバックテストを繰り返します。
さらに詳しいパラメーターはこちらを参照してください。
バックテスト結果
バックテストの準備ができたので、各設定でバックテストを行っていきます。
利確幅100pips
テスト結果
・必要資金:619,400円
・総利益:753,117円
・純益:562,949円
・総利益年利:24.3%
・純益年利:18.2%
※年利=利益÷必要資金×100÷期間月数×12
利確幅200pips
・必要資金:640,800円
・総利益:784,178円
・純益:582,106円
・総利益年利:24.5%
・純益年利:18.2%
利確幅400pips
・必要資金:683,520円
・総利益:945,980円
・純益:734,456円
・総利益年利:27.7%
・純益年利:21.5%
結果比較
もう一度、結果比較表とグラフを貼っておきます。
今回の利回りがそれほど伸びなかった原因は、
想定運用期間の初期に、非常に大きなレート変動があったことです。
それにより必要資金が大量に必要になり、結果的に利回りを圧迫することになりました。
チャートで見ると、
最初の数カ月間以外は、全て買いゾーンの中でレートが推移しています。
仮に、
2016年からのテストを行うと、
必要資金は3分の1程度に抑えられ、
利回りは非常に高い水準になると思います。
さらに言えば、含み損もかなり多い印象ですね・・
運用時の高低差による高値からの買い下がりが、
加速度的な含み損の増加を招いています。
含み損を抑えるには、
いかに想定レンジを狭くするか
にかかっています。
狭いレンジで通貨ペアを切り替えて、うまく運用していきましょう。
トラリピ運用を続けるのなら『総利益年利』を、
運用をストップするのなら『純益年利』を参照していただければと思います。
まとめ
お疲れさまでした。
この記事では、ポンド円のトラリピ設定を3パターンと、それぞれのバックテスト結果を公開しました。
結果として、
期間チャートをカバーするための初期証拠金が多くなり
利回りはそれほど高くありませんでした。
特に最初の下落がえげつないです・・(;^ω^)
トラリピのバックテストは所詮、想定レンジ内でレートが動くことが前提ですから、
テストに採用するチャート次第で、利回りは大きく変わります。
確かに普段の値動きが多くトラリピ向きに見えますが、
チャートの全てをカバーするより、レンジを絞って短中期的な戦略でトレードした方がいいかもしれません。
その場合、短期で大きく利益を稼いで設定変更を繰り返すことになります。
たまには損切りも必要になるでしょう。
よく戦略を練って、利益>損失の状態を保ちましょうね!d(´ω`*)
それではこの辺で。
バックテストで通貨ペアごとの戦略を考えてトレードしましょうね!
ヒロセ