どうも。
リアルタイムで損切りができない男、ヒロセです。
FXをしてたら、
『損切りは絶対に必要』
なんて話を聞きますよね。
実際に含み損がとんでもない額になってしまって、
『あの時、損切りしてれば・・』
なんて思った人、もしくは今思っている人もいるんではないでしょうか。
私もです・・(ヽ''ω`)ゲッソリ
じゃ、損切りって『いつ』しますか?
ポイント
ペイオフレシオってどう決めたら・・
詳しい判断基準が欲しい
このような悩みにお答えします。
この記事では、誰もが悩むであろう損切りのタイミングを検証しています。
条件を同じにしたイフダン注文に、
『数パターンのペイオフレシオで損切りを設定したバックテスト』
を行い、傾向を探ろうという企画です。
損切りは損失を確定させる行為ですから、やみくもにすればいいわけじゃありません。
しかし、根拠がなければ自信を持って行動できませんよね。
是非、この記事でペイオフレシオの傾向を知って、あなたの資産を守っていただきたいと思います。
目次
FXの損切りタイミングはいつか
結論からいいます。
今回のテストでは、
ペイオフレシオが高い方が損
という結果になりました。
つまり、利確幅に対して、
損切り幅が狭いほどプロフィットファクタが下がる
ということです。
具体的にいえば、
損切りはスグにすると損する
というテスト結果になったという事です。
よく言うところの『損切り貧乏』ってヤツが証明されたワケです。
今回公開している設定以外でも、さまざまに設定を変更しながらバックテストをしてみたんですが、同じ傾向になりました。
詳しい原理はわかりません。(*´ω`*)
というか考えてません。
是非、あなたの思考ゲームの足しにでもしていただければと思います。
ペイオフレシオはコントロール可能
勝率を上げるためには、
損切りをしなければいい
だけです。
でも、それじゃマズイことになるから損切りをするワケですよね。
ですから、一部の手法を除いて勝率のコントロールはできません。
一方、
ペイオフレシオは1回の『利確額』と『損切り額』の割合なので、
注文方法でコントロールする
ことが可能です。
例えば、
・利確額:20pips
・損切り額:10pips
では、ペイオフレシオは『2』
・利確額:10pips
・損切り額:20pips
だと、ペイオフレシオは『0.5』
って感じで事前に予約注文しておきます。
成行で建てたポジションには『OCO注文』で利確と損切りが同時に発注できます。
つまり、ポジションに対して、利確値、損切り値を決めて発注しておけば、
あとは決済まで何もしなくていい
ってことです。
なんなら『IFO注文』であれば、建てるレートの指定からできてしまいます。
特に『損切り』には必ず予約注文を入れておくべきです。
システムに任せられるところは任せてしまいましょう。
ペイオフレシオと勝率はトレードオフ
『バルサラの破産確率』って知ってますか?
簡単に言えば、
ペイオフレシオと勝率の関係でトレードの危険度を表した表
です。
ペイオフレシオも勝率も高い方が安全です。
が、片方を上げればもう片方は下がるという関係にあります。
勝率だけでもペイオフレシオだけでもトレードの優劣は計れません。
ざっくりと概念図を書いてみるとこんな感じ。
有効な手法であれば、ほぼグリーンのライン内に収まります。
この中でいかに安全域に近付けるか?
が生き残れるカギってワケです。
勝率も損益率(ペイオフレシオ)も高ければ、超安全。
勝率も損益率も低ければ、超危険です。
ちなみにトラリピは、
究極の勝率を追い求め、(基本的に)損切りはしない
という手法です。
トラリピがわからない人はこちら。
さらに詳しくはこちら。
今回のテスト方法
前置きが長くなってしまいましたが、テスト方法を解説します。
テスト方法
・期間チャートから買いゾーンと売りゾーンを設定する
・各ゾーンに50pipsで利確するイフダン注文を0.5円間隔で設置する
・各イフダン注文にペイオフレシオ『0.5』『1』『5』になるよう、損切り設定する
・バックテストを行い、結果を比較する
ゾーン設定とイフダン注文を同じ条件にし、
損切り設定を変更する
ことで、損切りの傾向を計ります。
期間チャート
・通貨ペア:米ドル円
・テスト期間:2017年2月1日~2020年1月31日
・買いゾーン:105~109円
・売りゾーン:110~114円
損切りなし(トラリピ)
テスト結果
・プロフィットファクタ:18.21
・期待利益:4407.71
・総取引数:284
・勝率:95.42%
※期待利益:トレード1回あたりの利益額
ペイオフレシオ:0.5
テスト結果
・プロフィットファクタ:1.17
・期待利益:547.17
・総取引数:392
・勝率:70.41%
ペイオフレシオ:1
テスト結果
・プロフィットファクタ:1.13
・期待利益:319.72
・総取引数:533
・勝率:53.47%
ペイオフレシオ:5
テスト結果
・プロフィットファクタ:1
・期待利益:1.05
・総取引数:2263
・勝率:18.38%
比較表
ペイオフレシオ | プロフィットファクタ | 期待利益 | 総取引数 | 勝率 |
損切りなし | 18.21 | 4407.71 | 284 | 95.42% |
0.5 | 1.17 | 547.17 | 392 | 70.41% |
1 | 1.13 | 319.72 | 533 | 53.47% |
5 | 1 | 1.05 | 2263 | 18.38% |
このような結果となりました。
ペイオフレシオと勝率の関係がよくわかると思います。
ペイオフレシオが上がる、つまり損切り幅を狭くすればするほど、
・総利益率が下がり、
・トレード1回あたりの利益が下がり、
・取引回数も多くなる
ということになります。
簡単に言ってしまえばこうです。
損切り幅を狭くすると
儲からず、忙しい
全てのトレードに当てはまるかどうかはわかりませんが、
このような傾向がある
ということは覚えておいて損はないハズです。
今回のテストチャートでは、
最終的にレートが想定レンジの中央付近で終了したため、
トラリピの成績が良くなりました。
ただし、これだけでトラリピに飛びつくのは危険です。
バックテストはいわば『後出しじゃんけん』です。
『レートがこの範囲で動く』という前提で運用することでしか、このパフォーマンスは出ません。
仮に、運用直後にレートが想定レンジを抜けてしまえば、
待っているのはロスカットです。
トラリピは『想定内であれば』楽で儲かる手法です。
しかし、だからこそ、
『想定を外れた場合を想定しておく』
ことが非常に大切です。
まとめ
お疲れ様でした。
この記事では、損切りをペイオフレシオの観点から検証してみました。
今回使用したチャートに限った話かもしれませんが、
ペイオフレシオが高い、つまり、
利確幅に対して損切り幅が狭いほど損をする
という結果になりました。
今回のテストで感じたことは、
全てのトレードでプロフィットファクタが1以下になっていないという事です。
つまり、
期間チャートの下半分で買い、上半分で売る
といったルールを守って予約注文を繰り返すだけで、
少なくとも損はしない
という事ですよね?
どれだけのトレーダーが自ら損失を出しているのかよーくわかります。
今回の検証は、自分の裁量トレードの為に考えたものです。
しかし、いざやってみたら、裁量トレードは別にいいかなって気にもなってきました。(*´ω`*)
それだけ手動トラリピが優れた手法だってことですよね~
それではこの辺で。
損切りには余裕が必要です。
余裕をつぶして損切りされても2%で収まるように資金管理をしましょうね。
ヒロセ