どうも。
ヒロセです。
このブログでは、主にストレスのないFX運用方法を解説しています。
私がメインにしている運用が手動トラリピです。
当ブログ記事を読んで、
『手動トラリピやってみたい!』
なんて思っていただけるならブロガー冥利に尽きるというものです。(*´ω`*)
しかし、そのためにはトラリピ設定ができないといけません。
ポイント
手動トラリピやってみたいけどわからない
トラリピ設定がイマイチピンとこない
もう少し詳しい手順が知りたい
このような悩みにお答えします。
この記事では、トラリピの設定手順に特化してわかりやすく解説します。
例として『米ドル円』を『10万円』で運用する場合の設定と、
その設定で、過去5年間運用した場合のバックテスト結果も公開しています。
トラリピの設定方法がわかれば、あとは好みのFX会社で手動トラリピするだけです。
是非参考にして、安心して手動トラリピを始めていただけたらと思います。
目次
チャートから決めるトラリピ設定手順
早速ですが、設定の手順をざっくりとご紹介します。
設定手順
・参照する過去期間を決める
・期間チャートから最安値と最高値を調べる
・想定レンジを上下に分割する
・分割したゾーンごとに運用試算を行う
・ロスカットレートを確認する
何も決まっていないと話の進めようがないので、
今回は例として次のように前提を決めておきます。
・資金:10万円
・通貨ペア:米ドル円
・トラップ幅=利確幅
『米ドル円』を1000通貨運用するのなら10万円が最低額だと思ってください。
もし足りなければ、まず貯金をお勧めします。
どうしても運用をしたいのなら、
1通貨から運用できるFX会社 SBI FXトレード
などもありますのでそちらをご検討ください。
参照する過去期間を決める
なぜ過去期間を参照するのかというと、
安全性を確認するため
です。
過去の一定期間のレートの動きを参照することで、
これからのレート変動の許容範囲を設定しようというワケです。
つまり、参照する過去期間が長ければ長い程、
レートの変動幅が大きくなる➡許容範囲が広がる➡ローリスクローリターン
となり、
逆に、短ければハイリスクハイリターンになります。
私の感覚では、
・過去5年のレート変動をカバー
・直近の大きな変動をカバー
この2つの条件をクリアしていれば、運用スタートしても大丈夫だと思います。
今回の場合は、5年分のチャートを参照して設定を決めていきます。
この記事執筆現在、2020年7月です。
同年3月に発生した、
直近の大きな変動:『コロナショック』
の時の4時間チャートを見てみます。
112円から101円台までほぼ一直線に下落してますよね・・
過去5年間且つ、この下落でも安心していられる資金管理であれば、
当面は、まず大丈夫なんじゃないでしょうか。
期間チャートから最安値と最高値を調べる
今回のチャートはトレーディングビューを参照しています。
メニューから『チャート』を選択し、左上の通貨ペアに『USDJPY』と入力して目的のチャートを表示してください。
過去5年間をカバーできる週足でチャートを表示します。
期間最安値
過去5年、2015年7月から現在までをチャート上で区切り、最安値をポイントします。
・期間最安値:98.972円
と、判明したので、99円を最安値のトラップとします。
期間最高値
同じように期間を区切り、最高値をポイントします。
・期間最高値:125.45円
と、判明したので、125円を最高値のトラップとします。
従って、今回の設定では、
・想定レンジ:99~125円
と、します。
想定レンジを上下に分割する
想定レンジの全ての範囲で『買い』または『売り』のトラップを並べてしまうと必要資金が多くなります。
対策として、『買いゾーン』と『売りゾーン』に分割することで、
必要資金が3分の1に抑えられます。
この方法をハーフ&ハーフといいます。
マイナススワップが多い高金利通貨などを除けば、ハーフ&ハーフがお勧めです。
分割は単純に想定レンジを半分にすればいいだけです。
・想定レンジ:99~125円
・買いゾーン:99~112円
・売りゾーン:112~125円
こんな感じでざっくり決めておいて、運用試算を行いながら最終的にトラップ幅と本数を決定します。
分割したゾーンごとに運用試算を行う
ゾーンが分割できたら、
レートが高く、より証拠金が必要な『売りゾーン』の運用試算を行います。
試算には『運用試算表』を使用するのが便利です。
同様の試算は表計算ソフトでも可能です。
何度も試算を繰り返すなら、便利なツールを使うことをお勧めします。
※運用試算表の使用には口座開設が必要です。
※運用試算表の使い方はこちら。
※表計算ソフトでの自作方法はこちら。
売りゾーン運用試算
米ドル円の売りの試算なので、
『対円用』『売り新規』
の入力画面に切り替えます。
まず、わかっていることから入力していきます。
・通貨ペア:米ドル円
・運用予定額:10万円
・1本あたり何通貨:1000通貨
『仕掛けるレンジ幅』は売りなら上限、買いなら下限を合わせてください。
各ゾーンのセンターに近い方のレートを調節してキリのいいトラップ幅になるようにします。
『仕掛ける本数』『1回あたりの利益』は最初は適当でOKです。
何かしら入力しないと、計算結果が出ません。
ストップロス設定は無視してください。
入力が終われば『計算スタート』をクリック。
計算結果から、
・必要資金の合計を運用予定額以下
・ロスカットが125円以上
の条件を満たすように、『本数』を調整し『計算スタート』を繰り返して決定します。
・仕掛ける本数:7本
・ロスカット:128.16円
仕掛ける本数を『7』と入力し、
『仕掛けるレンジ幅』を7で割り切れる数値に調整して再度『計算スタート』をクリック。
計算の結果、トラップ値幅が2円になりました。
トラップ幅=利確幅なので、利確幅が2円になるように、1回の利益を入力します。
・1回のリピートで狙う利益:2000円
これで全ての設定が決定しました。
運用試算表の使い方はこのように、
計算結果を確認しながら設定を最適化
していきます。
何度も計算をしながら、設定を決めていけばいいってことです。
ちなみに表計算ソフトを使用した試算結果はこちらです。
必要資金額が同じなのに、ロスカットレートが違うのは、
マネースクエアの必要証拠金の計算方法が、
リアルタイム変動式に変更されている
からです。
念のため、買いゾーンの運用試算も同様にしておきましょうか。
買いゾーン運用試算
・ロスカット:94.494円
ロスカットレートを確認する
買いゾーンと売りゾーンのロスカットレートが算出されたので、
チャートに照らし合わせて安全性を確認します。
もう一度、過去5年間のチャートを貼ってみます。
・売りゾーンロスカット:128.16円
・買いゾーンロスカット:94.494円
チャートを表示したら、算出されたロスカットレートがどのあたりなのか観察してみてください。
もし、観察の結果、
『ちょっと怖いな・・』
なんて思うのなら、ロスカットレートを下げる必要があります。
今回、1000通貨取引で行える最低金額として10万円を設定しているので、
ロスカットレートを下げるには資金を増やすしかありません。
私の私見としては、
『そこそこ安全なのでは』
と感じています。
仮に想定レンジの端に近づくことがあったとしても、
それまでに利益が積み重なって想定レンジが広がっていると考えられるからです。
※安全を保障するものではありません。
完成した設定
これで項目は全て設定できました。
共通設定
通貨ペアは? | 米ドル円 |
運用予定額は? | 10万円 |
仕掛けるレンジ幅は? | 99~125円 |
レンジ内に仕掛ける本数は? | 14本 |
1本あたり何通貨? | 1000通貨 |
1回のリピートで狙う利益は? | 2000円 |
買い設定
仕掛けるレンジ幅は? | 99~111円 |
レンジ内に仕掛ける本数は? | 7本 |
ロスカット | 94.494円 |
売り設定
仕掛けるレンジ幅は? | 113~125円 |
レンジ内に仕掛ける本数は? | 7本 |
ロスカット | 128.16円 |
完成した設定のバックテスト
参考までに、今回の設定で過去5年間運用した場合のバックテスト結果を貼っておきます。
注意ポイント
デモ口座の仕様により1万通貨でのテストになっています。
1000通貨運用の場合は資金と利益を10分の1に変換してください。
・必要資金:1,000,000円
・総利益:1,322,365円
・純益:1,275,781円
・総利益年利:26.45%
・純益年利:25.52%
年利=利益÷必要資金×100÷期間月数×12
まとめ
お疲れ様でした。
この記事では、少々わかりにくいトラリピ設定の方法をできる限りわかりやすく解説しました。
マネースクエアでトレードを行うならもう少し簡単に設定が可能です。
しかし、残念ながらマネースクエアではマイナススワップの負担が大きすぎるため、ハーフ&ハーフ運用はお勧めできません。
というわけで、今回は外部チャートを用いて設定をする方法をご紹介しています。
一旦覚えてしまえば、特に難しいところはありません。
手動トラリピを行うのであれば、トラップ幅利確幅をキリのいい数字に合わせるのにちょっと苦労する位でしょうか。
その程度の苦労は得られるリターンで吹き飛ぶ程度のものです。
読むだけだと複雑に感じるかもしれませんが、やってみれば簡単ですよ。
是非記事を見ながら設定だけでもしてみてくださいね。
ヒロセ