どうも。
ヒロセです。
FX運用でも長期保有派なら、スワップポイントって気になりますよね。
このスワップポイントの額はFX会社によって違うわけで、各社がしのぎを削っている数値です。
が、実は額だけではなく、実現益として確定するタイミングもFX会社により違ってくる場合があるんです。
今回は、このスワップポイントが実現益として確定するタイミングで違ってくる口座状況の確認の仕方や考え方をみていきましょう!
メモ
今回の記事では、スワップポイントが実現益として確定することを『スワップ確定』と呼びます。
スワップポイントが付与されることをスワップ確定と呼んだりもしますが、今回はあくまでも実現益となる時とします。
※スワップ確定についてはこちらもどうぞ。
目次
口座状況を確認します
今回はYJFX!をサンプルにして話を進めていきます。
赤枠で囲った部分が、取引ツールである『外貨EX』での状況確認画面です。
『資産合計』が全ての入出金額の合計で、『評価損益』が含み損益です。
ちなみに資産合計-評価損益=有効証拠金です。
・資産合計:2703196円
・評価損益:-940210円
トラリピでは『評価損益』の部分がほぼマイナス、つまり含み損となっています。
ここの数値が膨らんでくると、トラリピ運用が不安になってくるんですよね。(;´・ω・)
参考
YJFX!でいう資産合計や評価損益に相当する言葉はFX会社によって違いますので、あなたが運用しているFX会社の呼び方と意味を覚えておいてください。
例として4社の呼び方を挙げてみます。
入出金の合計 | 為替変動額 | 入出金の合計-為替変動額 | |
YJFX! | 資産合計 | 評価損益 | 有効証拠金 |
LIGHT FX | 口座残高 | 評価損益 | 純資産 |
LION FX | 委託証拠金 | 評価損益 | 有効証拠金 |
セントラル短資FX | 口座資産 | 評価損益 | 口座清算価値 |
スワップ確定のタイミングで何が違うのか
スワップ確定のタイミングには次の2通りがあります。
1、スワップが付与されると同時に確定される。
2、スワップが付与された対象ポジションが決済されると同時に確定される。(確定されるまでは未確定益)
この2通りで何が違ってくるのかというと、
資産合計と評価損益の額
です。
どういうことかというと、
確定益は資産合計として入金されます。
未確定益は評価損益として計算されます。
つまり、スワップ益が
1、資産合計に加算される
2、評価損益に加算される
といった違いが出てくるわけです。
実際に計算してみよう
YJFX!では、付与されたスワップ益は即座に確定されて資産合計に加算されます。
ということは、現在保有しているポジションのスワップ益も資産合計にプラスされているということですね。
では、いくらの額が資産にプラスされたんでしょう?
ちょっと計算してみましょうか。
(※YJFX!では、保有ポジションに付与されたスワップ益は『決済注文』画面で確認することができます。)
コレが現在保有しているポジションの内訳になります。
赤枠内の表示を見てください。
マイナスで表示された赤数字が評価損益。
( )で囲まれた数字がスワップ損益です。
評価損益合計は上記した-940210円です。
スワップ損益の合計は、456353円となっています。
YJFX!ではこの額が資産合計に加算されているということになります。
スワップ確定のタイミングでこれだけ違う評価損益
トラリピ運用をしていたら、どうしても評価損益、つまり含み損が気になるもんですよね。
これはまぁ、仕方ないんですが、ここの数字がFX会社によって違ってくるというワケなんです。
即スワップ確定される会社の場合
ここで例に出しているYJFX!の口座状況です。
資産合計:2703196円
評価損益:-940210円
この場合、保有しているポジションに付与されたスワップ益456353円は『資産合計』に含まれています。
ポジション決済でスワップ確定される会社の場合
みんなのFX、LIGHT FX(トレイダーズ証券)ではポジション決済と同時にスワップ確定されるシステムを採用しています。
(※スワップ益の再投資は確定されていなくても可能です。)
LIGHT FXで実際に運用している様子はこちらです。
このように、発生したスワップ益は保有ポジションの評価損益に合算されていきます。
上記のYJFX!が、仮に、
『ポジション決済でスワップ確定される会社』
であった場合、口座状況はこうなります。
資産合計:2703196円-456353円=2246843円
評価損益:-940210円+456353円=-483857円
この場合、保有しているポジションに付与されたスワップ益456353円は『評価損益』に含まれています。
比較表
YJFX!とLIGHT FXが、全く同じ口座状況と仮定すると、両社で表示される数値はこんな感じになります。
資産合計 | 評価損益 | |
YJFX! | 2703196円 | -940210円 |
LIGHT FX | 2246843円 | -483857円 |
ただ、スワップ確定のタイミングが違うだけで、
同じ口座状況でもこれだけ違う
ことがわかります。
(※有効証拠金額は同じになります。)
含み損-94万円って結構な額に思いますが、会社が違えば-48万円になったりするんです・・
特に2社に分散投資しているような場合、『あれ???』ってことにならないようにちゃんと理解しておいてくださいね。(*´ω`*)
ポイント
スワップの確定タイミングが違うだけで、同じ口座状況でも『資産合計』『評価損益』が違う。
評価損は損失なのかという話
ついでなので、『含み損をどうとらえるのか』って話もしておきましょう。
トラリピ運用では想定レンジの上限付近までレートが上昇した場合を除き、ほとんどの局面で評価損益はマイナスとなっています。
なにか、いっつも損失を抱えているようで気になる人もいるんではないでしょうか?
現に私の口座状況でも、-940210円となっています・・(ヽ''ω`)ゲッソリ
確かに現在は、南アランド円のレートが下落しているので、含み損が膨らんでいることは認めます。
しかし、これだけを見て『トラリピ儲からないよね』と思ってしまうのは早計ですよ。
というわけで、ちょっと過去データを見てみましょうか。
過去データを照会してみます
・2015年の実績
取引損益:111139円
スワップ損益:75477円
・2016年の実績
取引損益:213800円
スワップ損益:272186円
・2017年の実績
取引損益:339500円
スワップ損益:163860円
・2018年の実績
取引損益:296300円
スワップ損益:207655円
・2019年の実績
取引損益:234040円
スワップ損益:341050円
過去データ合計と現在の評価損益を比べてみよう
では、2015年からの運用実績と、現在の評価損益を比較してみます。
・現在の評価損益:-940210円
・累積取引損益合計:1194779円
・累積スワップ損益合計:1010228円
・運用資産平均:1894944円
と、こうなります。
なんと、ポジションを保有していると勝手に入金されていくスワップ益だけで、
下落基調の南アランド円の含み損を上回っていることがわかりました!
当然、取引益はマルっと儲かっていることになります。
仮に今、トラリピをストップして全ポジションを決済するとしたら、こうなります。
計算式:1194779+1010228-940210=1264797
資産平均189万円を4年11ヵ月ほどトラリピ運用した純利益は126万円
というワケです。
つまり、最後の瞬間は損失が確定するけど、それまでの利益が完全に上回るといった特性を持つのがトラリピなんです。
含み損は利益を生み出すための『必要経費』のようなとらえ方でもいいんじゃないでしょうか?
もちろん、うまくレートが上昇したタイミングで含み損を解消して決済できれば、よりグッドですね!d(´ω`*)
まとめ
お疲れ様でした。
今回はスワップポイントの扱い方で口座状況が変わるって話と、トラリピの含み損をどうとらえるのかって話をしてみました。
同じようなスペックを持つFX会社で、同じように売買をしていても全く違う数字が出ることにびっくりですよね!(;^ω^)
どちらが得なのかは状況次第で変化しますので一概にはいえませんが、
両社の違いを把握して、口座状況をしっかりと理解して運用することが大切です。
記事執筆時現在、南アランド円は2年近く下落基調となっており、決していい状況とはいえないんですが、それでもこれだけの利益が上がっていることがわかりました。
これまでの利益を把握して、含み損を上回っていることが確認できるとあとは利益が伸びる一方です。
こうなってしまうとしめたもので、時間と共に資産が膨らんでいくのが実感できるハズですよ!(*´ω`*)
トラリピならば、こんなトレードが誰にでもできるってワケです。
FXにスリルや楽しさ、一攫千金を求める人には、トラリピはつまらない投資です。
だから、万人にオススメできるわけではありません。
ですが、
このブログに訪れ、ここまで読んでくださる読者の皆様は、聡明で堅実な皆様なんでしょう。
そういった皆様にこそ、自信を持ってトラリピをオススメいたします。
是非ともトラリピで、『安心して穏やかな気持ちでありながらガッツリ稼ぐ』というFX運用をしていただきたいと思います。
それではこの辺で。
あなたのFX運用がうまくいくよう心から願っております。
ヒロセ
トラリピ運用にはFX会社選びが大切です。