どうも。
手動トラリピ研究家のヒロセです。
本家のトラリピ以外にも『リピート系』と言われる自動売買がしのぎを削ってますよね。
FX会社も顧客を確保しないとやっていけませんから、いろいろな企業努力を続けています。
最近の自動売買は、FX会社が用意した設定を選ぶだけってのもあって、どうやら人気です。
ところで最近、私がTwitterで仲良くさせていただいてるフォロワーさんが、こんなツイートしてました。
/
ゴメンナサイ😭
\#トラリピ10万円チャレンジ でも大好評の豪ドルNZドル再度バックテストしたところ「以前と全然違う結果」が出てしまいました😅
リエキリツ1.25バイノセッテイミツケマシタ🆙https://t.co/heIhamzSSo
— めがねこ@FX手動トラリピ 🙌 (@meganekofx) August 22, 2020
この記事の中で『コアレンジャー』なる、どっかで聞いたようなワードが・・
しかもハーフ&ハーフより儲かりそうな感じで書いてあるじゃーないですかっ!
二番煎じではありますが、これはちょっと自分でも確かめてみなければなるまい。( ゚Д゚)クワッ!
というわけで、
・インヴァスト証券『トライオート 』
の『コアレンジャー』ってヤツを一つ検証してやろうってワケです。
ポイント
FX会社が得するだけじゃないの?
具体的な内容と検証結果が知りたい
このような悩みにお答えします。
この記事では、トライオートがあらかじめプリセットした設定をバックテストで検証した結果を公開しています。
ハッキリいいますね。
コアレンジャー舐めてました・・すいません。
なかなかにナイスな結果になりましたので是非見ていってください。
FX会社の企業努力に感心いたしました。d(´ω`*)
注意ポイント
目次
トライオートのコアレンジャー
コアレンジャーってどんなロジックなのか?
一言で言えば、
中央部を両建てにしたハーフ&ハーフ
です。
おまけに、
両建て部分のロットと利確幅
を変えています。
トライオートでは、
・両建て部分:コアレンジ
・両建ての外側:サブレンジ
と呼んでいます。
バックテストを行うにあたって、
トライオートのセレクト画面で『コアレンジャー』を選択して詳細を確認しました。
詳細を確認すると、想定レンジから通貨量から利確幅から全て設定済みで、
カートに追加して稼働するだけ
って状態です。
今回選んだのは『コアレンジャースイスフラン円』です。
設定される想定レンジをハーフ&ハーフと比べてみます。
ハーフ&ハーフ
とりあえず約10年分のチャートに、
コアレンジャーの想定レンジをハーフ&ハーフ運用するように描いてみました。
ずいぶん狭い感じですね・・(;´・ω・)
コアレンジャー
こちらが『コアレンジャーフラン円』の設定です。
・全想定レンジ:106.2~117
・コアレンジ設定:利確幅20PIPS ロット0.4 想定レンジ109~114.2
・サブレンジ設定:利確幅70PIPS ロット0.2 買いサブレンジ106.2~108.3 売りサブレンジ114.9~117
手動で再現するのは、なんだか面倒臭そうですよね・・(;´・ω・)
てゆーか無理!
本当にこんなことして儲かるんでしょうか?
というわけで今回の企画。
ポイント
必要資金を同程度にしたフラン円の
『コアレンジャー』と『ハーフ&ハーフ』
をバックテストで比較してみよう
テスト結果比較
早速ですが、テスト結果からいきましょう!
必要資金 | 総利益年利 | 純益年利 | |
コアレンジャー | 808,416円 | 88.43% | 76.39% |
ハーフ&ハーフ | 799,920円 | 75.62% | 71.76% |
狭めの想定レンジなので、いい結果がでました。
ほぼ同条件のハーフ&ハーフをかなり上回っていますね!d(´ω`*)
設定
バックテストの結果、非常にいいパフォーマンスとなった設定を公開します。
共通設定
・通貨ペア:CHFJPY
・運用予定額:必要資金合計を適用
・スプレッド:1.7銭
・スワップポイント:FXTFの数値を適用
・テスト期間:2015年8月1日~2020年7月31日
・トラップ幅:利確幅と共通
・年利:運用試算表の『必要資金合計』に対する『総利益』『純益』のそれぞれの割合
ハーフ&ハーフ
運用予定額は? | 799,920円 |
仕掛けるレンジ幅は? | 買106.2~111.6円、売111.6~117円 |
レンジ内に仕掛ける本数は? | 計22本 |
1本あたり何通貨? | 1万通貨 |
1回のリピートで狙う利益は? | 5400円 |
トラップ幅は? | 54PIPS |
コアレンジャー
・コアレンジ(両建て)
運用予定額は? | 762,912円 |
仕掛けるレンジ幅は? | 109~114.2円 |
レンジ内に仕掛ける本数は? | 27本 |
1本あたり何通貨? | 0.4万通貨 |
1回のリピートで狙う利益は? | 800円 |
トラップ幅は? | 20PIPS |
・サブレンジ(買い、売り)
運用予定額は? | 45,504円 |
仕掛けるレンジ幅は? | 買106.2~108.3円、売114.9~117円 |
レンジ内に仕掛ける本数は? | 各4本 |
1本あたり何通貨? | 0.2万通貨 |
1回のリピートで狙う利益は? | 1,400円 |
トラップ幅は? | 70PIPS |
必要資金の算出
コアレンジャーのセレクト画面には『推奨証拠金額』が提示してあります。
が、今回は比較のため、
運用試算表で算出された『必要資金の合計』
を運用予定額とします。
運用予定額の計算は、
まず『コアレンジャー』に必要な資金を計算し、
それに近くなるようにハーフ&ハーフの設定を行います。
運用試算表に設定を入力
コアレンジャーに必要な資金は2つのレンジ別に計算する必要があります。
まずは『サブレンジ』で、より、
レートが高く証拠金の多く必要な売レンジ
の必要資金額を算出していきます。
次に『コアレンジ』の必要資金額を算出し、サブレンジと合計します。
※コアレンジの両建てはMAX方式(一方の証拠金のみ)とします。
マネースクエアにはフラン円の扱いがないので、通貨ペアは米ドル円を使用してますが、結果は同じです。
運用試算表の使用は口座開設が必要です。
サブレンジ売
サブレンジ売設定の必要資金の合計は、
45,504円です。
コアレンジ
コアレンジ設定の必要資金の合計は、
762,912円です。
つまり、コアレンジャー稼働に必要な最低資金額は
762,912+45,504=808,416円
となります。
ハーフ&ハーフ
より資金が必要な売りゾーンのレンジで試算しています。(111.6~117円)
コアレンジャー稼働に必要な資金と、ほぼ同等になるようにポジション量を調整しました。
トラップ値幅は『コアレンジ』と『サブレンジ』の間になるように54PIPSとしています。
これなら、手動トラリピでも無理なく運用できるハズです。
ハーフ&ハーフの必要資金の合計は、
799,920円
となりました。
MT4設定
バックテストに必要な数値が全て揃ったので、MT4へ入力していきます。
ストラテジーテスター
ストラテジーテスターに共通設定を入力します。
・EA:千刻
・通貨ペア:CHFJPY
・モデル:始値のみ
・期間指定:2015年8月1日~2020年7月31日
・期間:M1(1分足)
・スプレッド:17(1.7銭)
エキスパート設定
エキスパート設定をクリックし、パラメータを入力していきます。
パラメータの詳細はこちらを参照してください。
テストを行った設定を比較表示しています。
※繰り返しになりますが、口座の仕様によりロットは1万通貨単位となっています。
1、ロット
2、レンジ上限
3、レンジ下限
4、トラップ幅
5、利確幅
6、トラップ本数
バックテスト結果
バックテストの準備ができたので、各設定でバックテストを行っていきます。
サブレンジ
テスト結果
・必要資金:455,040円
・総利益:1,281,150円
・純益:1,275,957円
コアレンジ
サブレンジとの合算結果
・必要資金:455,040+7,629,120=8,084,160円
・総利益:1,281,150+34,463,347=35,744,497円
・純益:1,275,957+29,602,573=30,878,530円
・総利益年利:88.43%
・純益年利:76.39%
年利=利益÷必要資金×100÷期間月数×12
ハーフ&ハーフ
テスト結果
・必要資金:7,999,200円
・総利益:30,245,324円
・純益:28,702,174円
・総利益年利:75.62%
・純益年利:71.76%
比較表
もう一度比較表を貼っておきます。
必要資金 | 総利益年利 | 純益年利 | |
コアレンジャー | 808,416円※ | 88.43% | 76.39% |
ハーフ&ハーフ | 799,920円 | 75.62% | 71.76% |
※単位は1万通貨から1000通貨に換算済み
さすがに会社が考えたストラテジーだけあって、ほぼ同条件のハーフ&ハーフを上回る成績です!
総利益年利では約13%の差をつけて圧勝。
純益年利の差が縮まったのは、両建てならではの含み損が決済されたからです。
もう一度、10年間のチャートを見ながら検証してみます。
今回は敢えて長期チャートにレンジを描いてみましたが、
直近5年に限っていえば、ほぼレンジ内に収まっています。
最近、上限を飛び出していますが、
直近安値からの運用でも、それまでの運用益を貯めておけばカバーできるでしょう。
この記事でのバックテストでは最低の資金額として、
808,416円を想定したワケですが、
トライオートでの推奨証拠金は、
1,024,586円となっています。
なかなかいい落としどころだと思います。
ただし、
実際には、ここからトライオートのマークアップ手数料が引かれることとなります。
参照:トライオート 手数料・スプレッドなどの費用
特にコアレンジでは、
数量が『4千通貨』と多めで、
利確幅が『20PIPS』と狭いため
利益に対しての手数料の割合が高くなります。
これほど便利なシステムを利用できるわけですから、
喜んで手数料を払う!
というのも全然アリです。d(´ω`*)
少しでも手数料を節約したいのであれば、
コアレンジャーのロジックを参考にして、
より手数料の割合が少ない設定を考えるのも、楽しい作業ではないでしょうか。
設定は自動売買ビルダーで、バックテスト結果を見ながら作れます。
できた設定は、そのままカートに入れて発注することもできます。
便利ですよね~♪d(´ω`*)
※記事執筆時、FXのビルダー機能は使用できません。2020年9月をめどに再開予定とのことです。
追記
自動売買ビルダーは口座開設をしなければ使えなくなっています。
※2021年2月時点
運用をずっと続けるのなら、『総利益年利』を、
どこかで運用をストップするのなら、『純益年利』を参照していただければと思います。
まとめ
お疲れ様でした。
この記事では、トライオート があらかじめプリセットした設定をバックテストで検証した結果を公開しました。
ツイートを引用させていただいた『めがねこ』さんに感謝いたします。
ありがとうございました。
比較の結果、ほぼ同条件なら
トライオートが考えたコアレンジャーの方がハーフ&ハーフよりも好成績を叩き出しました!
『非常によく考えられている』
というのが私の感想です。(*´ω`*)
FX会社だって、なにも客からお金をむしり取ってやろうなんてことは考えていません。
『よりより仕組みをお客様に提供し、その対価を頂く』
といった、真摯な姿勢で顧客に儲けて欲しいと心から願っています。
もしもあなたが、
『FXで儲けたいけど、時間もないし、しんどいのなんて会社だけで十分・・』
と、感じているのであれば、便利なシステムに多少の手数料を払うことを考えてみてもいいんではないでしょうか。
それではまた。
設定をあれこれ選んだり考えたりする時間もまた楽しいもんですよ♪
ヒロセ