どうも。
ヒロセです。
今現在、長年手動トラリピ運用で使ってきたFX会社である『YJFX!』から資金引き上げの真っ最中です。
あまり知られていないことですが、スワップポイントが確定益になるタイミングは会社により違いがあります。
そのタイミングの違いというのは、
・スワップポイントが付与されると即、確定益となる。:Aタイプ
・スワップポイントが付与されたポジションが決済されて始めて、確定益となる。:Bタイプ
の2通りがあります。
(※便宜上、この記事では前者をAタイプ、後者をBタイプとします。)
YJFX!はAタイプなわけなんですが、ポジションを決済する際にちょっと困ったことが起きます。(主にメンタル面でw)
というわけで、今回は、
1、このままYJFX!でポジションを寝かせてスワップポイントをゲットする
2、とっととポジションを切って新しい会社に資金を移して本格的に運用する
の2通りを検証して『どっちがお得なの?』ってところをハッキリさせてスムーズな引っ越しに役立てたいと思います。d(´ω`*)
それではいってみましょう!
目次
現状把握
まずは今の時点でのYJFX!に残っているポジションと、評価損益、スワップ合計、確定損益を計算してみます。
・保有ポジション明細
・合計、決済損益計算
現在、YJFX!で保有しているポジションの明細を表計算ソフトで計算した結果、こうなりました。
・評価損益:-833640円
・スワップ合計:452770円
で、この状態でポジションを全決済した場合の損益は
・決済損益:-380870円
となります。
現状維持で決済損益が0になる日数を計算します
それでは、このままYJFX!でポジションを寝かせていた場合、どれくらいで元が取れるのか(決済損益が0になるのか)を計算していきます。
本当は、レートが上昇して全てのポジションが利確してくれたら一番いいんですが、検証ですので、
・利確はしない
・スワップポイントは変わらない
と、仮定します。
・ポジションサマリー
保有しているポジションはランド円99万通貨ですね。
現在のプラススワップが11円なので、1日あたり99×11=1089円が資産にプラスされていくというわけです。
こちらが親切極まりない証明画像ですw
1日分のスワップ損益がきっちり1089円になってますね。(*´ω`*)
あとは『スワップ益で決済損益分儲けられる日数』を計算するだけです。
380870=X×1089
X≒349.7
というわけで、
約350日あればめでたく決済損益は0
になる計算ですね。
約1年ちょっとです・・
コレが、
果てしなく長く感じるのか、
1年ちょいで約38万円儲かると感じるのか、
は、人それぞれですが、プラススワップの威力ってものがわかりますよね~d(´ω`*)
損切りして新しい会社で運用する場合
では次に、とっととYJFX!でのポジションを整理して残った資金を移動して、新たに運用を始めた場合を考えてみます。
考え方としては、
損切り後の資金を運用した結果をバックテストで算出し、上記した現状維持の結果と比較することによって、
塩漬けまたは損切りでどっちがお得なのか?
に対する答えとします。
新しい会社でのトラリピ設定
ここで重要になるのが、トラリピの想定レンジです。
現ポジションの利確はしないものと仮定しましたので、
・現レートの7.45円を上限、(便宜上7.5円とします)
・史上最低額である6.3円を下限
としてトラリピ設定を決めます。
通貨ペア | ランド円 |
想定レンジ | 6.3~7.5円 |
運用資金 | 168万円 |
トラップ本数 | 7本 |
トラップ幅 | 0.2円 |
1本あたり通貨数 | 20万通貨 |
利確1回の額 | 4万円 |
運用資金は、損切り後の資産、
2516909-832650≒168万円
とし、トラップ1本あたりの通貨数は、運用試算表でロスカットレベルが安全な値となるようサクッと算出しました。
(※上記した計算後の評価損益と違うのは記事執筆中のレート変動のためです)
運用試算表の使用には口座開設が必要です。
ロスカットは約5.94円となり十分に安全なトラリピ運用ができます。
バックテストを行います
決まったトラリピ設定でバックテストをします。
テスト期間は2015年8月1日から2019年7月31日までの4年間とします。(それ以前は想定レンジ内にレートがないため)
・テスト結果
・純益:2026652円
・トータル利回り:約120%
・平均年利:約30%
というわけで、
資金168万円を新たな会社でトラリピ運用した場合の『1年間の利益見込み』は約50万円となりました。
正直な話、ちょっと微妙です。(;^ω^)
なぜかっていうと、想定レンジを絞って資金を集中した割には利回りが少ないからです。
年利30%はフルレンジのユーロ円ハーフ&ハーフ以下です・・(;´・ω・)
ま、それでも塩漬けよりは資金を活用した方がいい結果になりそうではありますよね。
・期間中チャート
利回りが思ったより伸びなかった原因は期間チャートをみればわかりました。
想定レンジの上限を7.5円に設定したんですが、チャートの大部分でレンジ外へとレートが飛んでいるのがわかります。
この間、トラリピは稼働していなかったので機会損失が拡大したって話ですね。(;^ω^)
YJFX!での決済時に困ることとは
さて、冒頭でお話した『ポジションを決済する際のちょっと困ったこと』なんですが、
Aタイプの会社はBタイプの会社よりも、見かけ上の損切り額が大きくなる
という点です。
詳しくは冒頭のリンクを読んでいただければわかりますが、カンタンにお話ししますと、
スワップ合計額452770円が、
・資産合計に含まれるのか?:Aタイプ
・評価損益に含まれるのか?:Bタイプ
の違いにより、Aタイプの会社の方が損切りの際の心理的ハードルが高くなるということなんです。
今回の数字を比較表にしてみるとこうなります。
資産合計 | 評価損益 | 決済損益 | |
Aタイプ | 2510909円 | -832650円 | 1678259円 |
Bタイプ | 2058139円 | -379880円 | 1678259円 |
このように、A、Bともに決済後に残る資金は同じハズなのに、
Bの損切り額約-38万円に対して、Aの損切り額約-83万円となり、Aの方が『もったいない』と感じるワケです。(;^ω^)
Aタイプの会社でも躊躇なく損切りするためには
トラリピ運用中により有利なFX会社へ引っ越しをするためには、よほどタイミングよくレートがレンジ上限に達しない限り、損切りを余儀なくされます。
トラリピってのは常に含み損を抱えるようになっているからです。
かといって、いつまでも資金の移動が進まないようであれば、不利な条件で運用を続けることになってしまい、得られるハズの利益を逃してしまいます。
ココで大事になってくるのが、『検証』です。
もったいなく感じるAタイプでの損切りを躊躇なく行うために、『検証で明らかにすべきこと』を挙げておきます。
・Bタイプに資金を移動した方が明らかに得であると数値で証明すること
・これまでに得た利益が損切り額を上回っていると数値で確認すること
です。
まず、FX会社の引っ越しを決めるためには『スプレッド』『スワップポイント』がより有利であることが条件でしょう。
その上で、『現状維持した場合』と『引っ越しした場合』の見込み利益を比較することで引っ越しの意味を明確にします。
つまり、引っ越しした方が『より儲かる』という事実を、
具体的な事柄
具体的な数字
で、確認することが『損をした』という喪失感無しにFX会社の引っ越しをするコツというわけです。
そのための検証をしましょうって話です。d(´ω`*)
まとめ
お疲れ様でした。
今回はFX会社の引っ越しでの検証方法をお伝えしました。
ま、ほとんど自分の引っ越しのための検証なんですけどね。(*´ω`*)
今回のように、長期的に下落している通貨ペアでトラリピをしていた場合、旧口座での損切り額が大きくなるのでどうしても躊躇してしまうと思います。
ただし、下落しているということは、新口座ではレンジを絞って資金を集中できるといったことでもあります。
資金を集中できれば、それだけパフォーマンスも劇的に上がりますよ♪d(´ω`*)
結果はご覧いただいた通りです。
仮に引っ越し後にレートが上昇したとしても、
レンジを上抜けた時点で保有ポジションも含み損も『0』になっていますので、新たにトラリピ設定を計算すればいいだけです。
この辺りの柔軟さも手動トラリピのいいところですよね~(*´ω`*)
同じ口座で運用し続ける場合でも、
トラリピ運用中に高値買いのポジションが貯まってきたときは、定期的に損切りして想定レンジを絞って資金を集中することで、より高いパフォーマンスを上げることができるかもしれませんね!
その時に確信をもって行動できるように、検証のための技術を磨いておくのをオススメいたします。
ま、何より検証って楽しいですからね!(*´ω`*)
それではこの辺で。
あ、ホントなら引っ越しなんてしなくて済むようにFX会社の選び方が一番大事だったりします。w
あなたの賢明な判断を期待しております。
ヒロセ
引っ越ししないで済むFX会社選びはこちら。