どうも。
楽に利回りを上げていきたいトラリパーヒロセです。
トラリピの利回りを上げる方法としてハーフ&ハーフという手法があります。
ハーフ&ハーフで運用する場合、想定レンジの半分をカバーする資金で済むため、
必要資金が約3分の1になるメリットがあります。
しかし、ハーフ&ハーフには、
売り買いどちらかのレンジが必ずマイナススワップになる
という弱点があります。
ハッキリ言って、マイナススワップのストレスは想像以上です。
マイナススワップを払いたくないのなら、
レートがマイナススワップ域に入ったら運用を止める
しかありません。
しかし、運用を止めると運用益は上がりません。
なにかいい方法はないんでしょうか?
ポイント
どうにかしてもっと利回りを上げたい
何かいい方法があれば知りたい
このような悩みにお答えします。
この記事では、マイナススワップを払わずに、かつ運用を止めないトラリピ手法を解説しています。
運用を止めると利益が上がらないというのなら、
必要資金を増やさずに運用を続ける方法
があれば解決しますよね!d(´ω`*)
以前にも、マイナススワップを払わず運用を続ける方法を書いた事がありますが、
2通貨ペアのみの組み合わせなので、どうしても無理があります。
しかも手動トラリピでしか運用できませんでした。
今回は、以前の弱点を克服できるよう、通貨ペアを増やして検証を行っています。
1部の通貨ペアの除けば、本家マネースクエア でもできますよ!
うまく通貨ペアを乗り継いでいけば、資金効率のいい運用を続けていけるハズです。
ぜひ、考え方を理解して利回りを上げていただきたいと思います。
目次
とにかく利回りを追求するトラリピ運用
繰り返しになりますが、
ハーフ&ハーフの利回りが高いのは、
必要資金が少なくて済む
からです。
なぜならば、
想定レンジを売買エリアで半分に分けるため、
実質的な高低差が半分になるからです。
トラリピの特性として、高低差が広くなるほど、
加速度的に必要資金合計が増えます。
こんな感じ。
ちなみに、
実際のチャートで運用期間を変えると、
高低差と必要資金合計はこのように変わってきます。
運用期間長い
・想定レンジ:124~185円
・高低差:61円
・必要資金合計:21,985,200円
※トラップ1本1万通貨
運用期間を短くすると
・想定レンジ:124~155円
・高低差:31円
・必要資金合計:6,547,200円
トラリピ運用で、高低差を抑える重要性が理解できたと思います。
この記事で解説する、
利回りを追求するトラリピ運用
のポイントは次の3点です。
ポイント
・高低差を抑える
・マイナススワップを避ける
・運用を止めない
つまり、
ハーフ&ハーフのメリットを生かし、
デメリットを避け、
困ったことが起きない
事を目指すワケです。d(´ω`*)
利回り追求トラリピ運用手順
上記した3つのポイントを満たす運用手順は次の通りです。
ポイント
・バックテストの成績が良かった通貨ペアを複数選択する
・プラススワップ域の限界に近いペアを優先的に運用する
・マイナス域に入ったらプラス域の通貨ペアに変更する
step
1バックテストの成績が良かった通貨ペアを複数選択する
まず、トラリピ向きの通貨ペアを複数選択します。
なぜ複数なのかというと、
運用を止めない
ためです。
通貨ペアの数は多いに越したことはありません。
それだけ選択肢が広がるということなので、状況の変化にも対応しやすくなります。
step
2プラススワップ域の限界に近いペアを優先的に運用する
運用は、プラススワップ域の通貨ペアに限って開始します。
限界に近いとは、
・買いトラリピならば、レンジ下限寄り
・売りトラリピならば、レンジ上限寄り
ということです。
通貨ペアの選択肢の中から、
現在レートが限界に近い程、余裕のある運用ができます。
より安く買い、より高く売ることは、
FXの基本ですからね!
手動トラリピなら、
余裕のある領域ではポジションを増やす
などの運用も可能です。
step
3マイナス域に入ったらプラス域の通貨ペアに変更する
いくら有利なレートから運用を始めた通貨ペアでも、
いつかはマイナススワップ域に入ると考えられます。
こうなってしまった通貨ペアは運用を止め、
レートがプラススワップ域で推移している通貨ペアで、新たに運用を始めます。
こうなった場合に、
『運用する通貨ペアがない』
といったことが無いように、ある程度、通貨ペアの数が必要です。
1から3の手順を繰り返すことにより、
運用資金を抑えながら、
プラスワップを受け取りつつ、
継続的に運用する
ことができるハズです。
多分・・
注意ポイント
通貨ペアを変更する際は、資金管理をしっかりと行うことが安全運用の為には必要です。
運用想定データ集
ここからは、
実際に私自身が運用することを想定して、通貨ペアを選択し、
プラススワップ域のみのバックテスト結果を公開しています。
バックテストでは、
マイナススワップ域では運用をしない
設定なので、その分利回りは落ちます。
しかし、テストの運用停止期間中に、
別の通貨ペアを運用することで、実際の運用停止はなくなり、
利回りは倍増すると考えられます。
通貨ペアの選択は、以前のバックテスト結果を参照します。
※今回のバックテスト方法はこちら。
※11通貨ペアのバックテストまとめはこちら。
運用通貨ペアチャート
運用通貨ペアは、バックテストの成績がいいものを5ペア選択しています。
結果的に、うまく売りと買いのバランスが取れているように思います。
運用期間は5年を想定、運用レンジは赤で塗りつぶしたエリアです。
※メキシコペソ円はヒストリカルデータが足りないために除外しています。
AUDNZD
・売りトラリピ
・想定レンジ:1.07~1.13
カナダ円
・買いトラリピ
・想定レンジ:74~83円
USDCHF
・買いトラリピ
・想定レンジ:0.91~0.97
ユーロ円
・売りトラリピ
・想定レンジ:124~137円
ランド円
・買いトラリピ
・想定レンジ:5.7~7.3
どうでしょうか?
今回は5ペアを選出してみましたが、
期間中『どれか』は運用できそうですよね。(*´ω`*)
必要資金額算出
今回は優劣比較ではありませんので、
各通貨ペアで最低限の必要資金額を算出します。
トラップ幅は、
ランド円のみ20pips、他は100pipsとしています。
各通貨ペア1000通貨で、
チャート範囲でトラリピ運用を行う場合の必要資金額合計を、
運用試算表で算出します。
※運用試算表の使用には口座開設が必要です。
カナダ円の必要資金合計
例として、カナダドル円の必要資金合計を算出しました。
今回の設定での必要資金の合計は、
・74,600円
です。
同様の計算を各通貨ペアで繰り替えし、必要資金を算出しています。
トラリピ設定
以上のチャートと運用試算により、トラリピ設定は次のように決定しました。
共通設定
・運用予定額:必要資金合計を適用
・スプレッド、スワップポイント:LIGHT FXの値を適用
・テスト期間:2015年10月1日~2020年9月30日
・トラップ幅:利確幅と共通
・想定レンジ:期間チャートの塗りつぶし部分
・年利:運用試算表の『必要資金合計』に対する『総利益』『純益』のそれぞれの割合
運用予定額 | トラップ本数 | スプレッド | スワップ | |
AUDNZD | 36,848円 | 7本 | 2.6銭 | 1円 |
カナダ円 | 74,600円 | 10本 | 1.5銭 | 4円 |
USDCHF | 53,917円 | 7本 | 1.6銭 | 25円 |
ユーロ円 | 168,820円 | 14本 | 0.3銭 | 9円 |
ランド円 | 9,216円 | 9本 | 0.8銭 | 7円 |
※スワップは1万通貨あたり、小数点以下切り捨て
※調査年月2020年10月
バックテスト結果
AUDNZD
・必要資金:36,848円
・総利益:56,088円
・純益:55,201円
カナダ円
・必要資金:74,600円
・総利益:128,502円
・純益:118,398円
USDCHF
・必要資金:53,917円
・総利益:62,126円
・純益:44,520円
ユーロ円
・必要資金:167,720円
・総利益:152,479円
・純益:152,401円
ランド円
・必要資金:9,216円
・総利益:11,528円
・純益:8,651円
スワップ補正
今回テストを行ったOANDA Japan のデモ口座では、スワップが結果に反映されません。
そこでスワップ額を計算し、利益に足します。
※スワップのシミュレーションにはこちらのツールを使用しました。
※ツール使用方法の補足はこちら。
補正後年利
スワップ補正後の年利の比較表がこちらです。
プラススワップ域のみの運用でこの年利になります。
チャートを見てもらえれば、運用期間の短さがわかりますね・・
運用していた通貨ペアがマイナス域に突入しても、
他の通貨ペアに切り替えて運用することで、年利は加算されることになります。
切り替え時、もしくは同時運用の資金管理はしっかりと行ってくださいね!
※大事なことなので繰り返しています。
トラリピ運用をずっと続けるのなら、『総利益年利』を、
どこかで運用をストップするのなら、『純益年利』を参照していただければと思います。
まとめ
お疲れさまでした。
この記事では、マイナススワップを払わずに、かつ運用を止めないトラリピ手法を解説しました。
・高低差が広くなるほど加速度的に必要資金合計が増える
・利回りを追求するトラリピ運用のポイント
・高低差を抑える
・マイナススワップを避ける
・運用を止めない
・ポイントを満たす運用手順
・バックテストの成績が良かった通貨ペアを複数選択する
・プラススワップ域の限界に近いペアを優先的に運用する
・マイナス域に入ったらプラス域の通貨ペアに変更する
・運用資金を抑えながらプラスワップを受け取りつつ継続的に運用できる
・通貨ペアを変更する際は資金管理をしっかりと行うこと
・テストで運用停止しても実際の停止はなくなり利回りは倍増する
以上、こんなところです。
ハーフ&ハーフではマイナススワップに転換するポイントでも、
プラススワップの通貨ペアに切り替えて運用することで、さらに利回りが狙えます。
マイナススワップのポジションを保有している時の気持ちって、
経験したことがある人にはわかりますよね・・
なんともいえない、常に焦っているようなあの気持ちです・・
あれがなくなるだけでも、通貨ペアの切り替えを考える価値はあるのではないでしょうか。
多少、資金管理が複雑になりますが、そのための時間はたっぷりとあります。
『そろそろマイナススワップ域が近づいてきたな~』
なんて時に、新しい通貨ペアを探すくらいでも十分間に合うでしょう。
多少テスト成績の劣る通貨ペアでも、運用していれば運用益は入るのがトラリピのいいところです。
マイナススワップでストレスを抱えた挙句、
『利確したのに損益はマイナスだった』
なんてことにならないよう、うまくやりましょうね!d(´ω`*)
それではまた!
ただでさえストレスの多い生活なんですから、省けるストレスは省いて穏やかな気持ちで儲けていきましょう。
ヒロセ