どうも。
ヒロセです。
トラリピで資金効率を上げるならハーフ&ハーフは欠かせない戦略です。
しかし、ハーフ&ハーフにも弱点があります。
それが、売りと買いどちらかが必ずマイナススワップになるという点です。
ポイント
何もしてないのに資金が減るのは耐えられない
マイナススワップどうにかならないの?
このような疑問にお答えします。
この記事では、トラリピハーフ&ハーフのマイナススワップをなくす方法を解説しています。
もちろん完璧な方法などは存在しないので、代わりに何かを犠牲にしなくてはならないでしょう。
しかし、
『マイナススワップのダメージがストレスで仕方ない』
『じわじわと資金が減っていくのが耐えられない』
このように思っているのなら、考える価値はあると思います。
後半には運用シミュレーション結果も公開しています。
是非、ストレスのないFX運用の参考にしていただければと思います。
ポイント
この記事の方法は、通貨ペアとFX会社を自由に選べる『手動トラリピ』限定となります。
目次
マイナススワップを払わずに効率を上げる方法
トラリピ運用で効率を上げるには、ハーフ&ハーフが有効です。
想定レンジを上下に分割して、売りと買いに分けることで必要資金を約3分の1に減らすことが可能です。
ただし、
『同じ通貨ペア』の売りと買いでは、どちらかが必ずマイナススワップになります。
これがハーフ&ハーフのデメリットです。
そこで、
マイナススワップを払わずにハーフ&ハーフ並みに必要資金を抑える方法
を考えました。
この方法が成立する条件は以下の通り。
成立条件
・同じように動く『A、B、2つ』の通貨ペア
・『A』の通貨ペアは売りスワップがプラス
・『B』の通貨ペアは買いスワップがプラス
・円安になれば『A』の売りで、円高になれば『B』の買いで運用
こうすることでマイナススワップは払わなくて済みますよね!
図解にしてみるとこんな感じ。
通貨ペアA
通貨ペアB
このようにスワップがプラスのところだけを選択して『2つの通貨ペアを切り替えながら』ハーフ&ハーフ運用します。
ナイスですね~d(´ω`*)
トラリピがわからない人はこちらの動画をご覧ください。
さらに詳しくはこちら。
通貨ペアの選び方
この方法の成立条件を満たす通貨ペアの選び方を解説します。
今回はわかりやすさを優先して、円建ての通貨ペアに限定してお話を進めます。
※円建て:円による通貨表示を行うこと。
もちろん完全に同一に動く別の通貨ペアなんてありませんので、
できる限り条件を近づける
という考え方で通貨ペアを選びます。
ほとんどの円建ての通貨ペアは、
買いがプラススワップ、売りがマイナススワップとなっています。
ですから、まずは現在、
『売りがプラススワップの通貨ペア』
を選出します。
スワップカレンダーで確認したところ、次の通貨ペアの売りがプラススワップだと判明しました。
売りがプラススワップ
・ユーロ円
・スイスフラン円
次に『ユーロ円』『スイスフラン円』と
『同じように動く通貨ペア』
を選出します。
選出の方法は『相関係数』を使用します。
相関係数ランキングで確認したところ、次の通貨ペア同士の相関係数が高いと判明しました。
相関係数が高い通貨ペア
『ユーロ円』『ポーランドズロチ円』相関係数:0.8719
『ユーロ円』『NZドル円』相関係数:0.8232
※Sクローナ円はマイナー過ぎるため却下
念のため、『ポーランドズロチ円』と『NZランド円』の買いスワップを確認しておきます。
上記で運用したスワップカレンダーでスワップが確認できます。
これで組み合わせる通貨ペアが選出できました。
運用通貨ペア
・売り:ユーロ円
・買い:ポーランドズロチ円、NZランド円
この後バックテストを行うワケですが、残念ながらズロチ円ではバックテストに必要なヒストリカルデータが取得できませんでした。
従って、相関係数で次点の『ユーロ円』『NZランド円』でバックテストを行っていきます。
トラリピ設定を決める
バックテストを行う通貨ペアが決まったので、トラリピ設定を決めていきます。
まずは、最初に決められる設定を決めてしまいます。
共通設定
・運用予定額:必要資金合計を適用
・テスト期間:2015年5月1日~2020年4月30日
・トラップ幅:利確幅と共通
・年利:運用試算表の『必要資金合計』に対する『総利益』『純益』のそれぞれの割合
売り設定
・通貨ペア:ユーロ円
・スプレッド:0.4銭
・想定レンジ:期間チャートの上半分
買い設定
・通貨ペア:NZドル円
・スプレッド:1.0銭
・想定レンジ:期間チャートの下半分
想定レンジの設定
期間チャートから想定レンジを設定していきます。
ユーロ円チャート
・想定レンジ:125~140円
・トラップ幅:1円
・トラップ本数:16本
NZドル円チャート
・想定レンジ:60~76円
・トラップ幅:1円
・トラップ本数:17本
必要資金の算出
運用試算表を使って、
『ユーロ円売りトラリピ』『NZドル円買いトラリピ』の必要資金
を同額程度になるよう通貨数を調整します。
運用試算表の使用には口座開設が必要です。
ユーロ円売り
・1本あたりの通貨数:0.1万通貨
・必要資金合計:204,800円
NZドル円買い
・1本あたりの通貨数:0.1万通貨
・必要資金合計:182,240円
今回、必要資金合計にそれほど開きがなかったので、1本あたり通貨数は同数とします。
ポイント
チャート上では売りと買いが同時に成立する場面もありますが、チャート中央付近であるため、
この運用における『最大の必要資金は204,800円』となります。
各トラリピ設定
以上の工程で、各トラリピ設定は次のように決まりました。
売りトラリピ設定
通貨ペアは? | ユーロ円 |
仕掛けるレンジ幅は? | 125~140円 |
レンジ内に仕掛ける本数は? | 16本 |
1本あたり何通貨? | 0.1万通貨 |
1回のリピートで狙う利益は? | 1000円 |
買いトラリピ設定
通貨ペアは? | NZドル円 |
仕掛けるレンジ幅は? | 60~76円 |
レンジ内に仕掛ける本数は? | 17本 |
1本あたり何通貨? | 0.1万通貨 |
1回のリピートで狙う利益は? | 1000円 |
バックテストを行う
ユーロ円売りトラリピバックテスト
テスト結果
・総利益:175,785円
・純益:175,785円
NZドル円買いトラリピバックテスト
テスト結果
・総利益:125,440円
・純益:66,647円
この運用の必要資金に対しての、各利益の合計と年利は次のようになります。
トータル結果
・必要資金:204,800円
・総利益合計:301,225円
・純益合計:242,432円
・総利益年利:29.42%
・純益年利:23.68%
年利=利益÷必要資金×100÷期間月数×12
このような結果となりました。
これまでのバックテスト結果から、利確幅は2円で運用すれば30%は超えそうな感触ですね!d(´ω`*)
FX会社の選択が大事
この運用のポイントは『マイナススワップを避ける』ことにあります。
従って、FX会社ごとのスワップポイントの確認が非常に大切になります。
多くの会社では、プラススワップよりもマイナススワップの方が多いという特徴があります。
ユーロ円などは売り買い両方ともマイナスになる会社もありますので注意が必要です。
この運用を行うのなら個人的には、
がお勧めです。
これらの会社では、スワップ1本値を採用しています。
なんらかの外的要因によりスワップのプラスマイナスが反転しても、それほど心配はいらないと思います。
スプレッドも狭くてお得です。(*´ω`*)
まとめ
お疲れ様でした。
この記事では、マイナススワップを払わずに2つの通貨ペアを使用して資金効率を上げる方法を解説しました。
ブログ記事を引用させていただいた『めがねこ』さんに感謝いたします。
ありがとうございました。
・トラリピ運用で効率を上げるにはハーフ&ハーフが有効
・どちらかが必ずマイナススワップになるのがデメリット
・2つの通貨ペアを切り替えることでマイナススワップを払わずに済む
・完全に同一に動く別の通貨ペアはない
・相関係数が高い通貨ペアを組み合わせる
・運用通貨ペアは次の組み合わせ
・売り:ユーロ円
・買い:ポーランドズロチ円、NZランド円
・売りと買いが同時に成立する場面もあるが資金は多い方に合わせていればOK
・運用に際してはFX会社の選択が重要
以上、こんなところです。
マイナススワップの負担がないからといっても、年利が跳ね上がるワケではありません。
しかし、マイナススワップで徐々に資金が減っていく感覚は非常にストレスのかかるものです。
マイナススワップを上回る決済益が出ることを理解していてもやっぱりイヤなものはイヤですよね・・
記事執筆現在、コロナショックにより相場は円高に傾いています。
NZドル円に限らず、円建て通貨ペアであれば、ユーロ円との相関係数は高めです。
今、円建て通貨ペアを買いトラリピしているのなら、
円安に傾いてきた時に高値買いするよりも、ユーロ円の売りを検討してみてはいかがでしょうか?
その際には、プラススワップであることを必ず確認してくださいね!
それではこの辺で。
知恵を絞ってできる限りストレスなく効率的に儲けていきましょう!
ヒロセ