どうも。
スワップ大好きトラリパーヒロセです。
FX運用をする以上、
『どれだけ儲かるのか?』
って話は絶対に避けては通れません。
なぜならば、
利回りを追求することこそが、トレーダーの本能だからです。
てゆーか、欲しいですよね、お金。
私もです!d(´ω`*)
トラリピをする場合も当然同じなワケです。
トラリピ設定を決める場合、
できる限り儲かる設定を採用したい
と思うのは当たり前です。
ところが、
資金と設定から逆算してロスカットされるレートを割り出すことはできても、
どれだけ儲かるのか、というのはバックテストをしなければわかりません。
そして、長期間のバックテストを行うにはそれなりに準備が必要です。
面倒くさいですよね・・(;´・ω・)
ポイント
信頼できるバックテスト結果があれば見たい
このような悩みにお答えします。
この記事では、南アランド円を様々な利確幅でトラリピ運用した場合のバックテスト結果を公開しています。
利確幅を変えるだけで利回りが上がるのなら、しない理由がありません!
しかも、高金利通貨であるランド円であれば、
買い保有している間スワップポイントももらえますよ!
ぜひ、最適な利確幅で運用して、為替差益とスワップ両方をゲットしていただきたいと思います。(*´ω`*)
目次
南アランド円のトラリピ検証
ランド円は、いわゆる高金利通貨と呼ばれる通貨ペアです。
高金利通貨を日本円で買い保有すると、
政策金利の差額がもらえる
というワケです。
※スワップポイントはFX会社により違います
しかも、一旦付与されたスワップは為替変動の影響を受けません。
すなわち、
スワップは確定益である
ってことです。
買い保有しているだけで、確定益がもらえるんですよ!
こんないいことありませんよね~(*´ω`*)
コレがインカムゲインといわれるものです。
ただし、
インカムゲインが高い資産に共通して言えることですが、
注意ポイント
資産価値が低下する傾向がある
といったデメリットもあります。
だからこそ、
・実質金利(政策金利‐インフレ率)
・FX会社のスペック
・トラリピ設定
などに気を配り、
資産価値の低下以上の利益を得られるよう
工夫をするべきです。
幸いなことに、
南アフリカの実質金利はプラスであることが多く、
『買い運用に限れば』インカムゲインのメリットを十分に受けることができるハズです。
※政策金利やインフレ率の調査はトレーディングエコノミクスにて確認できます。
結果
今回、5パターンの利確幅でバックテスト検証を行ったワケですが、
早速結果を公開してしまいましょう。
各年利を、表とグラフにまとめるとこうなりました。
利確幅(pips) | 初期証拠金(円) | 総利益年利(%) | 純益年利(%) |
5 | 561,580 | 27.9 | 25.3 |
10 | 574,640 | 31.9 | 29.1 |
15 | 587,700 | 34.1 | 31.3 |
21 | 574,640 | 34.5 | 31.6 |
30 | 522,400 | 38.6 | 35.5 |
※表はコンマ1以下四捨五入
それではこれ以降、この結果に至った解説をしていきますね~d(´ω`*)
トラリピ設定
今回は、『利確幅』の優位性を決めるテストなので、
利確幅以外はできる限り同条件で運用しなければいけません。
そこで、共通の運用条件をあらかじめ設定しておき、
条件を満たすように各利確幅のトラリピ設定を決めます。
共通設定
・通貨ペア:南アランド円
・テスト期間:2015年1月1日~2019年12月31日
・スワップポイント:7円(後にツールで補正して加算)
・スプレッド:0.8銭
・手法:買いトラリピ
・想定レンジ:6.4~8.5
・初期証拠金:必要資金合計を適用(運用試算表にて算出)
・利回り:初期証拠金に対する『総利益』『純益』それぞれの割合
・利確幅=トラップ幅
※手動トラリピ運用を前提に、スワップ、スプレッドは、
LIGHT FXの値を適用します。
想定レンジ
期間チャートから想定レンジを決めます。
南アランド円期間チャート
高金利により売りは厳禁なので、期間チャートの下半分で買トラリピを仕掛けます。
レートが運用範囲を外れてしまうと、資金が遊んでしまうので、
他の通貨ペアなどに回すのがおすすめです。
想定レンジ
・買いトラリピ想定レンジ:6.4~8.5
※2020年2月からのコロナショックにより、史上最低レートを更新しています。
想定レンジがきまれば、『利確幅』『トラップ本数』『通貨量』が決められます。
利確幅、トラップ本数、通貨量
各設定の決め方は次の通り。
・利確幅:各ゾーンの高低差が2.1円(210pips)なので、割り切れる値で5パターン設定
・トラップ本数:高低差÷利確幅+1で算出
・1本あたりの通貨量:利確幅が広くなるごとに10000ずつ追加
利確幅 | トラップ本数 | 1本あたり通貨量 |
5pips | 43本 | 10000 |
10pips | 22本 | 20000 |
15pips | 15本 | 30000 |
21pips | 11本 | 40000 |
30pips | 8本 | 50000 |
1本あたり通貨量単位は10000通貨なので、
総通貨量を全て同じにすることはできません。
ですので、各設定に対しての必要金額合計を算出し、
必要金額に対しての利回り
を比較することで条件を同等とします。
必要金額を決める
運用試算表への入力項目が全て決まったので、必要金額を算出します。
運用試算表の使用には口座開設が必要です。
利確幅5pips
例として、利確幅5pipsのトラリピ設定で必要資金を計算しました。
・利確幅5pipsの必要資金:561,580円
となります。
同様に、他の利確幅の必要資金を算出した結果、
このようになりました。
利確幅 | 必要資金 |
5pips | 561,580円 |
10pips | 574,640円 |
15pips | 587,700円 |
21pips | 574,640円 |
30pips | 522,400円 |
マネースクエア の場合、ランド円は1万通貨からの運用となりますが、
手動トラリピにより、FX会社を自由に選択することで、
1000通貨からの運用が可能です。
その場合、必要資金は10分の1となりさらに気軽に運用できます。
資金が少なくて済むのも手動トラリピ&高金利通貨のいいところですね!d(´ω`*)
利確幅=トラップ幅の理由
余談になりますが、
当ブログでは基本的に『利確幅=トラップ幅』としています。
なぜならば、トラップを、
『重複なく』
『隙間なく』
配置するためです。
解説図を用意しましたのでご覧ください。
利確幅=トラップ幅
赤の曲線がレート移動です。
レートが上昇するにつれ、利確と発注が同時にされ、トラップ間の隙間も重複もありません。
当ブログでの『基本のトラップ配置』がこの状態です。
利確幅>トラップ幅
利確幅がトラップ幅より広い状態です。
トラップが一部重複しています。
利確幅<トラップ幅
利確幅がトラップ幅より狭い状態です。
トラップ間に隙間が空いています。
戦略として利確幅とトラップ幅を独自に変動することは有効です。
が、検証では公平を期すために、基本の『利確幅=トラップ幅』※とすることに決めています。
※以降、利確幅に統一
MT4入力
設定が決定したので、MT4へ入力していきます。
ストラテジーテスター
・EA:千刻
・通貨ペア:ZARJPY
・モデル:全ティック
・テスト期間:2015年1月1日~2019年12月31日
・期間:M1(1分足)
・スプレッド:8(0.8銭)
エキスパート設定
1:ロット、0.1(10000通貨)
2:レンジ最高値:8.5円
3:レンジ最安値:6.4円
4:トラップ幅:5pips
5:利確幅:5pips
6:トラップ本数:43本
※青枠の通り、売りゾーンの運用はストップしています。
さらに詳しいパラメーターはこちらを参照してください。
バックテスト結果
MT4に各利確幅ごとの設定を入力し、バックテストを行っていきます。
全てのテスト結果が出たら、スワップ補正を加算します。
利確幅5pips
テスト結果
・初期証拠金:561,580円
・総利益:707,570円
・純益:635,830円
利確幅10pips
テスト結果
・初期証拠金:574,640円
・総利益:765,440円
・純益:687,300円
利確幅15pips
テスト結果
・初期証拠金:587,700円
・総利益:844,860円
・純益:761,970円
利確幅21pips
テスト結果
・初期証拠金:574,640円
・総利益:827,000円
・純益:743,160円
利確幅30pips
テスト結果
・初期証拠金:522,400円
・総利益:851,900円
・純益:770,650円
スワップ補正、年利計算
バックテストに使用したOANDA Japan デモ口座ではEAが無料で使用できますが、
スワップがテスト結果に反映されません。
せっかくの高金利通貨なので、ツールを使用して加算します。
スワップ補正後
利確幅(pips) | スワップ合計 | 総利益 | 純益 |
5 | 74,984 | 782,554 | 710,814 |
10 | 149734 | 915,174 | 837,034 |
15 | 158130 | 1,002,990 | 920,100 |
21 | 164089 | 991,089 | 907,249 |
30 | 157360 | 1,009,260 | 928,010 |
結果比較表
初期証拠金とスワップ補正後の総利益と純益から、年利を計算します。
利確幅(pips) | 初期証拠金(円) | 総利益年利(%) | 純益年利(%) |
5 | 561,580 | 27.9 | 25.3 |
10 | 574,640 | 31.9 | 29.1 |
15 | 587,700 | 34.1 | 31.3 |
21 | 574,640 | 34.5 | 31.6 |
30 | 522,400 | 38.6 | 35.5 |
※年利計算式:利益÷初期証拠金×100÷運用年数
スワップを足した合計額の比較表とグラフです。
利確幅が広いほど利回りがいい
結果となりました。
資金に対してのスワップ額も、
利確幅が広く保有日数が長いほど多い
事がわかりました。
利確幅30が一番利益が伸びたワケですが、
取引回数は5年間で60回、1月に1回のペースです・・(;´・ω・)暇っすね
コレが苦にならないのなら、
広めの利確幅でまったり運用するのがいいのではないでしょうか。
買いトラリピのみの運用で、停止している期間もあることを考えれば、十分なパフォーマンスだと思います。
トラリピ運用を続けるのなら『総利益年利』を、
打ち切る事を考えるのなら『純益年利』を参照してください。
まとめ
お疲れ様でした。
この記事では、南アランド円を様々な利確幅でトラリピ運用した場合のバックテスト結果を公開しました。
スワップシミュレーションツールを提供していただいている『りゆう』さんに感謝いたします。
ありがとうございました。
今回、高金利通貨ということもあり、スワップ額の補正を入れたワケですが、
やはり、保有期間が長くなればなるほどスワップ額も増える結果となりました。
利確幅5pips (0.05円)と30pips(0.3円)では、利回りにして10%以上の差がついています。
高金利通貨の買いトラリピはのんびりと回すのがいいみたいですね!d(´ω`*)
それではまた!
何度も言いますが、高金利通貨の売り保有は禁物ですよ!
ヒロセ