どうも。
手動トラリピ研究家のヒロセです。
トラリピ運用をする人であれば、
『どの通貨ぺアがいいんだろう?』
と、考えた事はありますよね。
さらに深く思考する人であれば、トラリピ向きの通貨ペアの『特徴』を知っているハズです。
だったら、特徴を持ったチャートをトレーディングビューとかで探したりしますよね。(о´∀`о)
そこで、
『おぉ!このチャートはっ!』
なんて通貨ペアを発見したとして、こう思ってませんか?
『でもこんな通貨ペアの組み合わせないしな~』
みたいな・・
ポイント
もっとお得にトレードしたい
具体的な方法が知りたい
このような悩みにお答えします。
この記事では、トレードできる通貨ペアの組み合わせをより多彩にする方法を解説しています。
いくら、利回りが上がりそうだとしても運用できなければ意味がありません。
もちろん、
『用意されていない通貨ペアの組み合わせを運用しよう』
ってんだから、手間は余分にかかります。
しかし、トラリピから手動トラリピに移行するような人であれば、利回りを上げるためには多少の手間はいとわないハズです。
多分・・(;^ω^)
注意ポイント
この記事の手法は手動トラリピを極めた人向けです
目次
トラリピ向きの通貨ペアがない時
ちょっとこれを見てください。
ある通貨ペアの約5年分のチャートです。
トラリピ上級者の人であれば、
『こ、これはぁ!!( ゚Д゚)』
と思ったのではないでしょうか!?
トラリピ向きの通貨ペアには、
・高低差が少ない
・値動きが激しい
といった、相反する特徴が要求されます。
この特徴を満たしているほど、利回りが高くなります。
真のトラリパーであるなら、
『この通貨ペアで運用したい!』
と思いますよね。
円との組み合わせで運用可能
ところで、この通貨ぺアをよく見てください。
『CANADIAN DOLLAR/NORWEGIAN KRONE』
なんぞコレ?(・・?
こんな通貨ペア国内業者で見たことありません・・※あるんだったらこっそり教えてください(о´∀`о)
いくら手動トラリピといえども、無い通貨ペアは運用できないと思いますよね。
しかし、
実は、円との組み合わせさえあれば運用できるんです。
ちょっと、みんなのFXの取り扱い通貨ペアを見てみましょう
参照:みんなのFXサービス概要
ありました!
コレで、ちょいと手間はかかりますが、『カナダドル/ノルウェークローネ』の手動トラリピができます。
『カナダドル/ノルウェークローネ』の運用は、
『カナダ円』と『ノルウェークローネ円』を、
同時に同額を逆方向に売買する
ことで可能になります。
名前がないと不便なので、この運用方法を、
コンビトラリピ
ってことにします。
コンビトラリピ方法
・『カナダドル/ノルウェークローネ』買い
➡『カナダ円』買い&『ノルウェークローネ円』売り
・『カナダドル/ノルウェークローネ』売り
➡『カナダ円』売り&『ノルウェークローネ円』買い
※両通貨ペアは円換算で同額であること
あえて組み合わせるメリット
先日、Twitterのフォロワーである『アビ』さんがこのようなツイートをしてました。
ユーロズロチ手動トラリピあるある
・実はサヤ取りより手動トラリピの方が利益率が良い
・実現損益≒累計利益の期間が多い
・5年レンジ幅と10年レンジ幅がほぼ同じ!
・扱ってるFX会社が少ないのでEUR/JPY + PLN/JPYの両建てで運用
複数通貨のバックテストも近日公開します!#トラリピ pic.twitter.com/Vxy5hYwVXZ
— アビ@トラリピFX (@chan_abi_blog) July 22, 2020
こちらのツイートでは、『ユーロズロチ』のバックテスト結果を公開しています。
5年利回りが27.5%と抜群の成績ですね!d(´ω`*)
ツイートでもあるように『ユーロズロチ』を、
EUR/JPY + PLN/JPYの両建てで運用
することをオススメされてますよね。
実は『ユーロズロチ』を扱っているFX会社はあるんですが、あえて円建てで組み合わせるメリットがあります。
それがスワップポイントです。
どれだけ違うのか、ちょっと比較してみましょうか。
スワップ比較
・LION FXでの『ユーロズロチ』売りスワップ:0円
・みんなのFXでの『ユーロ円』売りスワップ:5円、『ズロチ円』買いスワップ:4.5円
※スワップ記事執筆時、『ユーロズロチ』レート4.5の場合
LION FXで『ユーロズロチ』を扱ってはいますが、売りでもらえるスワップポイントはゼロです。
みんなのFXで『ユーロズロチ』は扱っていませんが、『ユーロ円』売り&『ズロチ円』買いでスワップがもらえます。
別でトレードした方がお得ですよね♪d(´ω`*)
ちなみに、
どちらにせよ、ズロチでユーロを買ってしまうとマイナススワップがとんでもないことになりますよ。
・LION FX:‐56円
・みんなのFX:‐19円
※証拠金同額換算(ユーロ円2万通貨分)
コンビトラリピ具体例
それでは、実際に運用する場合を想定してシミュレーションしていきましょう。
通貨ペアは『カナダドル円』『ランド円』を組み合わせて『カナダドル/ランド』を運用すると仮定します。
なぜ『カナダドル/ノルウェークローネ』じゃないのか?
それはチャートを見比べてみてください。
・カナダドル/ノルウェークローネチャート
実は冒頭に貼ったチャートはこの黒い部分をクローズアップしたものです。
その後のコロナショックでは、
とんでもないこと
になっています。
えげつな!( ロ)~゚ ゚ナントー!
コロナでカナダドルも下がりましたが、Nクローネはもっとひどい下落だったってことですね。
黒のエリアのバックテスト結果で、2019年7月から全力運用していたら間違いなくロスカットされていたことでしょう。
怖いですね・・( ゚Д゚)
・カナダドル/ランドチャート
こちらもコロナで上昇はしていますが、まだマシです。
全体のチャートエリアに対して上下している範囲が多いのでよりトラリピ向きです。(*´ω`*)
冒頭で『カナダドル/ノルウェークローネ』の抜粋チャートを貼ったのは、
より説得力があると判断したからです。
すみません・・(;^ω^)
『カナダドル/ランド』の手動トラリピ設定
前置きが長くなりましたが、『カナダドル円』と『ランド円』のコンビトラリピの設定手順を解説していきます。
step
1チャートから想定レンジを決める
『カナダドル円』と『ランド円』のコンビトラリピでは『カナダドル/ランド』のチャートが必要です。
まずは『カナダドル/ランド』の長期チャートから運用する想定レンジを決めます。
想定レンジに合わせてトラップ本数もざっくり決めてしまいましょう。
普通の手動トラリピよりも複雑になりますので、ゆったり運用がオススメです。
利回りもそちらの方がいいですよ!多分w
この場合の注意点としては、
『カナダドル/ランド』を買ってしまうと、『カナダドル円』買い&『ランド円』売り
となりますので、マイナススワップがえらいことになります。
何度でも言いますが、
高金利通貨を売りホールドしてはいけません!
従って、このトラリピは売りのみで運用します。
・カナダドル/ランド週足チャート
・想定レンジ:11~13
・トラップ本数:5本
step
2運用試算表に入力し必要資金を把握する
外貨同士の試算もマネースクエアの運用試算表が使えます。
『対ドル用』『売り新規』に切り替えてふつーに入力すればOKです。
ランド円レートは今回は6.5円に設定します。
※運用試算表の使用には口座開設が必要です。
運用試算表にあらかじめ決めておいた数値と『適当な運用予定額』を入力して、
ロスカットレートを見ながら運用額を設定します。
・想定レンジ:11~13
・トラップ本数:5
・最小通貨単位:0.1万カナダドル
・1回のリピートで狙う利益:500ランド
・現在のランド円レート:6.5円
売りトラリピのロスカットが『13以上』になるように調整を行ったところ、
・運用予定額:50,000円
となりました。
ただし、コンビトラリピの場合では、
この運用予定額は片方の通貨ペアのみに適用されます。
『カナダドルランド』売りポジションを0.5万通貨保有する為の『必要証拠金』は、『カナダドル円』と同等です。
※計算式:ランド円レート×ポジションの平均価格×通貨量×0.04
つまり、
・『カナダドル円』と同様の『必要証拠金』=15,600円で、
・『ランド円』の買いポジションを同時に建てる
ことを想定しなければいけません。
従って、『カナダドル円』売り、『ランド円』買いポジションが全て成立した場合、
必要資金合計は倍の100,000円となります。
ちなみに『ランド円』の保有通貨数は、『カナダドル円』の12倍です。(想定レンジの平均値)
決定した設定
使用チャート | カナダドルランド |
通貨ペアは? | カナダドル円、ランド円 |
運用予定額は? | 10万円 |
仕掛けるレンジ幅は? | 11~13 |
レンジ内に仕掛ける本数は? | 5本 |
1本あたり何通貨? | 0.5万通貨、1.2万通貨 |
1回のリピートで狙う利益は? | 500ランド |
実際の運用方法
実際に行う行動は次の通りです。
ポイント
・カナダドルランドのチャートを確認
・11~13の範囲で、0.5刻みにトラップを設置
・0.5上昇でトラップ仕掛け、0.5下落で利確を繰り返す
・トラップ仕掛けは『カナダドル円』0.1万通貨売りと『ランド円』1.2万通貨買いを同時に行う
・利確は『カナダドル円』買い決済と『ランド円』売り決済を同時に行う
得られるスワップポイントは、
みんなのFXで『カナダドルランド』売りポジションを1万通貨保有すると仮定すると、
・カナダドル円1万通貨売り:‐3円
・ランド円12万通貨買い:73.2円
・差額:70.2円
となります。
※記事執筆時、参照:みんなのFXスワップカレンダー
トラリピ向き通貨ペアの見つけ方
今回、トラリピ向き通貨ペアを見つける際の参考にしたのがこちら。
相関係数は、
同じように動く度合いを数値にしたもの
で『1』が同一であることを示しています。
同じように動くということは、トラリピ向きの通貨ペアの条件である、
・高低差が少ない
ということが考えられ、『1円あたり総推移』を上げる要因になります。
今回取り上げた『カナダドル円』『ランド円』の相関係数が、
非常に高い
ことが、トラリピ向き通貨ペアである証となります。
ちなみに『米ドル』と『香港ドル』はペッグ制が採用されており、廃止された場合の衝撃を考えるとあまりオススメはできません。
確かにレンジが非常に限定されているのでトラリピ向きですが、もしやるならいつでも逃げれる準備をしておいてくださいね♪
※ペッグ制:自国通貨と米ドルの通貨レートを一定に保つ制度
まとめ
お疲れ様でした。
今回は、トラリピ向きでありながら取り扱いがない通貨ペアの運用方法を解説しました。
ツイートを引用させていただいた『アビ』さんに感謝いたします。
ありがとうございました。
・トラリピ向きの通貨ペアの特徴:高低差が少なく値動きが激しい
・手動トラリピといえども無い通貨ペアは運用できない?
・円との組み合わせさえあれば運用できる
・円建てを同時に同額を逆方向に売買することで可能
・あえて円建てで組み合わせるメリットはスワップ
・普通の手動トラリピよりも複雑になるのでゆったり運用がオススメ
・高金利通貨を売ってはいけない
・別通貨ペアの両建てになるので必要資金合計は倍必要
・トラリピ向き通貨ペアを見つけるコツは相関係数
・『米ドル』『香港ドル』はペッグ制採用なのでオススメはできない
以上、こんなところです。
基本的には用意されているFX会社と通貨ペアの組み合わせから選択する方がいいでしょう。
なぜなら、必要資金が多くなることで結果的に利回りが落ちる可能性があるからです。
しかし、どうしても運用してみたいのなら、
こんな方法もあるってことを覚えておいても損はないと思います。
繰り返しになりますが、『米ドル』『香港ドル』の組み合わせはオススメできません。
香港ドルは為替介入を繰り返して米ドルとの乖離を修正しています。
ここで為替介入やーめたってなると、あの『スイスショック』のようなパニック相場になる可能性もあります。
やるにしても全力運用はやめておいた方がいいんじゃないでしょうか。(;^ω^)
それではまた。
複雑に見えますが、一旦ルールを作ってしまうと運用は簡単ですよ。
最初の理解だけちょっと難解ですけどね。
ヒロセ