どうも。
ヒロセです。
トラリピで利回りを上げていきたいのなら、有利な通貨ペアの選択が重要です。
下手すればむしろマイナスになってしまう場合もあるので事前の予習をしておきましょう。
ポイント

トラリピ向きの通貨ペアって結局どれが一番いいの?
記事によってオススメ通貨ペアが違うんだけどなんで?
わかりやすくまとめた情報が知りたい
このような疑問にお答えします。
この記事では、これまでに取り上げたトラリピ向けの通貨ペアを選択する基準、
『なんでその通貨ペアなのか?』
という点について数パターンを解説します。
世界経済の情勢は一定ではなく変化していきます。
それにつれて、通貨ペアのスペックも変わっていきます。
つまり、お勧めする通貨ペアも変わる可能性があるということです。
そのような場合、『通貨ペアを選ぶ理由』をハッキリ理解していることで、選択を誤ることはなくなるハズです。
記事中では、具体的な通貨ペアを挙げていますが、重要なのはその理由です。
参考までに、パターンごとの向き不向きも解説します。
是非、あなたのトラリピ運用に役立てていただきたいと思います。
注意ポイント
この記事の情報は執筆当時のものであり時間と共に変化します。
トレードの際には公式HPなどで確認をお願いします。





トラリピ向き通貨ペアとは
『トラリピ向き』という言葉の意味は、『トラリピで利回りが上がりやすい』ということですよね。
トラリピの特性から、トラリピで利回りを追求する方法は次の2通りです。
ポイント
・高金利通貨の買いトラリピ
・ハーフ&ハーフ
高金利通貨を買いで保有することで、高いスワップ益が期待できます。
ハーフ&ハーフであれば、約3分の1の資金で運用できます。
利回りを上げるには、それぞれに適した通貨ペアを選択すればいいわけです。
ただし、万能な手法などはありません。
上記したメリット以外に、それぞれの方法にデメリットがあります。
それぞれのデメリット
・政策金利が高い国はインフレ率も高い
・ハーフ&ハーフではどちらかが必ずマイナススワップ
デメリットをできる限り抑えることで、メリットが際立ちます。
つまり、トラリピ向きの通貨ペアとは次のようなものです。
トラリピ向きの通貨ペア
・実質金利が高い通貨ペア
・マイナススワップの負担が少ない通貨ペア
※実質金利=政策金利‐インフレ率
残念ながら、『2つの条件』を同時に満たすことは不可能です。
従って、『実質金利が高い』『マイナススワップが少ない』どちらかということになります。
付け加えて、絶対的にトラリピに有利になる条件があります。
絶対的有利な条件
1円あたり総推移が高い
2つの条件を満たした上で、『1円あたり総推移が高い』のなら最高ですね!
トラリピって何って人は90秒だけこの動画を見てください。
さらに詳しくはこちら。

買いトラリピ向きの通貨ペア
結論からいうと現状、買いトラリピ向きの通貨ペアなら、
メキシコペソ円がベスト
です。
なぜならば、
実質金利が高い
からです。
通貨ペアというのは2つの通貨の組み合わせなので、高金利通貨と組み合わせる通貨を考えてみます。
スワップポイントは、2国間の政策金利の差をベースにFX会社の都合で決められます。
より高いスワップを求めるなら、高金利通貨と組み合わせるべきは『政策金利の低い国の通貨』です。
現状、マイナス金利政策をとっている国は、
・日本:‐0.1%
・スイス:‐0.75%
・デンマーク:‐0.6%
などがありますが、高金利通貨をスイスフランやデンマーククローネと組み合わせる通貨ペアは一般的ではありません。
従って、日本円を組み合わせるしかないということになります。
では、『高金利通貨』はどの国の通貨がいいのか?
現在、FXで取り扱える高金利通貨の代表的なものは、
『南アフリカランド』『メキシコペソ』『トルコリラ』
の3種です。
3国の金利とインフレ率を比較していきます。
政策金利 | インフレ率 | 実質金利 | |
南アフリカ | 4.25 | 4.10 | 0.15 |
メキシコ | 5.50 | 2.15 | 3.35 |
トルコ | 8.75 | 10.94 | ‐2.19 |
こうなりました。
つまり、買いトラリピに向いている通貨ペアは次の通りです。
買いトラリピ向き通貨ペア
メキシコペソ円がベスト
次に南アランド円
実質金利がマイナスであるトルコリラは買いで保有しない方がいいでしょう。
参考までに『高金利通貨の買いトラリピ』が向いている人はこんな感じ。
向いている人
・単価が安いので、資金が少ない人向き(1000通貨ならなおよし)
・円決済なので、外貨同士の取引が苦手な人向き
・スプレッドが広いので、利確幅を広くしてじっくり待てる人向き

買いトラリピでの高値掴みは禁物
買いトラリピ運用する場合、注意すべきは『高値掴み』です。
高値で買ってしまうと、レートが下落した際に含み損をいつまでも抱えることになります。
高金利通貨はスワップはもらえますが、基本的にレートが下落していく傾向があります。
チャート範囲全てをカバーする設定よりも、
下半分程度にとどめておいた方が利回りはよくなります。

ハーフ&ハーフ向きの通貨ペア
ハーフ&ハーフではデメリットを抑えるという意味で、マイナススワップの少なさが求められます。
すなわち、通貨同士の金利差が少ない方が有利です。
対円でベストはユーロ円
『日本円と組み合わせる』ことを考えると現状では、
『ユーロ円』がベスト
です。
なぜならば、
政策金利が0%のメジャー通貨であり、
さらにレートが高く、スワップの割合が低く抑えられる
からです。
日本とユーロ圏の政策金利は現在こうなっています。
政策金利 | |
日本 | ‐0.10 |
ユーロ | 0.00 |
何度もいいますが、
ハーフ&ハーフ運用ではマイナススワップの影響を可能な限り抑えることを優先的に考えた方がいいです。
なぜならば、
マイナススワップは思った以上にキツい
からです。
マイナススワップは精神を削ります!
本当です。

ユーロ円のデメリット
ユーロ円に限った話ではありませんが、金利差が少ない通貨ペアの場合、
FX会社によっては売り買いどちらもマイナススワップ
になる可能性があります。
特に、MT4が使用できたり、独自のリピート系サービスを用意しているところは要注意です。
どちらもマイナスにならなくても、合計してマイナスが多い場合がほとんどです。
自動売買であることに強いこだわりがなければ、
『手動トラリピ』でFX会社を自由に選ぶ
ことがお勧めです。
また、レートが高く資金が多く必要なのもデメリットになりますね。
ユーロ円のマイナススワップが一番低い会社では、
取り扱い通貨量が1万通貨からという事態もあり得ます。
資金が少ないなら、
1000通貨運用可能な会社で多少の負担増は覚悟
する必要があります。
1000通貨に付与されるスワップの1円未満は、
マイナスが繰り上げ
プラスがカット
される場合が多いからです。
参考までにユーロ円ハーフ&ハーフが向いている人はこんな感じ。
向いている人
・単価が高いので、資金が多い人向き
・円決済なので、外貨同士の取引が苦手な人向き
・スプレッドが狭いので、利確幅を狭くして高回転運用したい人向き

外貨同士のベストはAUDNZD
『外貨同士』の通貨ペアなら、
AUDNZDがイチオシ
です。
なぜならば、
2国間の金利差が少なく、
1円あたり総推移が高い(と考えられる)
からです。
現在の両国の政策金利はこんな感じ。
政策金利 | |
オーストラリア | 0.25 |
ニュージーランド | 0.25 |
一瞬、目がおかしくなったのかと思わんばかりに同じですね。(*´ω`*)
マイナススワップをなくすという観点からは、これ以上ない好条件です。
付け加えて、両通貨の特徴として『相関性が高い』という点があります。
つまり、ほぼ同じ動きをするという事です。
同じように動くワケですから、
2通貨をペアにしたときの、レートの高低差は小さく収まる
ということが考えられます。
トラリピに向いている絶対的条件である『1円あたり総推移』の計算方法は、次の通りです。
1円あたり総推移=総推移÷高低差
このことから、
高低差が小さく収まるであろうAUDNZDは1円あたり総推移が高いハズ
という推測が成り立ちます。
すなわち、上記したように、
ポイント
金利差が少なく1円あたり総推移が高いAUDNZDはハーフ&ハーフに最適
といった結論になるワケです。d(´ω`*)
※残念ながら、マネースクエア ではAUDNZDの取り扱いはありません。

AUDNZDのデメリット
金利差が少ない通貨ペアという点において、デメリットも解消方法もユーロ円と同等です。
すなわち、
自動売買であることに強いこだわりがなければ、
『手動トラリピ』でFX会社を自由に選ぶ
ことがお勧め、となります。
付け加えて、外貨同士の通貨ペアであることから、
損益計算やスプレッド計算が面倒
であることがあります。
とはいえ、極めてハーフ&ハーフ向きの通貨ペアであることだし、多少面倒な計算程度なら覚えても損はないでしょう。
参考までにAUDNZDハーフ&ハーフが向いている人はこんな感じ。
向いている人
・多少面倒でも利回りを上げたい人向き
・円の影響を極力避けた運用をしたい人向き

トラリピでしてはいけないこと
冒頭で少しだけ触れましたが、
下手すればむしろマイナスになってしまう場合
もあります
もう少し具体的にいえば、『マイナススワップが為替差益を上回る』場合です。
そのような事態に陥る可能性があるとすれば次のような時です。
してはいけない
高金利通貨の売トラリピ
ちょっとコレみてください。
南アランド円を売りトラリピした場合のバックテスト結果です。
最終的に元本割れで終わってますよね・・
このような運用を続けているとお金がどんどん減っていきます。
わざわざ手間と時間をかけてお金を失っているワケです。
高金利通貨を売っていいのは、短期で決済する場合だけです。
トラリピはポジションを長期保有することが前提です。
もう一度いいます。
高金利通貨を売りトラリピしてはいけません!!

まとめ
お疲れ様でした。
この記事では、これまでに『トラリピ向き』として挙げた通貨ぺアのそれぞれの選択基準について解説しました。
詳しい解説はリンク先の記事を読んでもらうとして、この記事だけでもある程度理解できるように書いたつもりです。
・トラリピで利回りを追求する方法『高金利通貨の買いトラリピ』『ハーフ&ハーフ』
・トラリピ向きの通貨ペア『実質金利が高い』『マイナススワップの負担が少ない』
・絶対的に有利な条件『1円あたり総推移が高い』
・買いトラリピでの高値掴みは禁物
・マイナススワップは思った以上にキツい
・金利差が少なく1円あたり総推移が高い通貨ペアがイチオシ
・デメリット解消方法、『手動トラリピ』でFX会社を自由に選ぶ
・高金利通貨を売りトラリピしてはいけない
こんなところです。
トラリピ運用に向いている通貨ペアを選ぶこと。
さらに手動トラリピで有利なFX会社を組み合わせること。
これができればFX運用の利回りはグンと跳ね上がるハズです。
繰り返しになりますが、
経済情勢に合わせて最適な通貨ペアを選ぶには、そのための理由を理解しておくことが大事ですよ!
資金に余裕ができれば、各通貨ペアで分散投資するとよりリスクを減らしていけます。
それではこの辺で。
通貨ペアとFX会社を最適化させて、労せず儲けていきましょう!
ヒロセ
※追記
スワップがプラス圏、もしくはマイナススワップが大きすぎない場合に限り、
『USDCHF』
も手動トラリピに適した通貨ペアとなります。
FX会社は
が現状ではベストです。